2010年11月9日火曜日

TPPは農業よりサービス業が問題



 前原外務大臣が言うように、国内総生産から見ると農林水産業は1.5%しか占めていません。
 これは、共に20%台を占めている製造業やサービス業とは比べるまでもなく、もし仮に、日本がTPPに農業団体の反対によって参加できないようなことになれば、まさしく「1.5%を守るために98.5%が犠牲になっている」と言われても仕方がないでしょう。
 よく食糧安保論を持ち出す人もいますが、これは詭弁で、現在の農林水産業を支えている石油とか、資材、肥料、飼料などは大部分が輸入によってまかなわれています。貿易による海外とのつながりに障害が起きたら、農林水産業とて他の産業と同様、崩壊してしまうのです。

 したがって、はんわし的には日本を守るためにこそTPP参加は不可欠で、これ以外に合理的な結論はありえないと思っています。

 しかし、ここでは農林水産業を攻撃するのが本意ではありません。農業者でも、林業者、漁業者でも、企業家精神(アントレプレナーシップ)を持ち、志が高く、常に前向きな発想で戦略的な経営を行っている人は決して少なくないのであり、これら独立精神が旺盛な農林水産業者がいる限り、日本の第1次産業の未来は明るいからです。
 規制に守られて国家に要求ばかりしているダメ農家(林家、漁家も)は、この際、思い切って淘汰されるべきですし、ダメ農家にぶら下がっている農林水産省や県庁、市役所などのアホ公務員もついでにクビにしたほうがよろしい。

 問題なのは、農林水産業以上に国際競争力のない、建設業や小売業、サービス業といった国内型の産業です。
 これらは規制や日本独特の商習慣が障壁となって、海外からの参入がほとんどないか、あっても国内の企業が優位を保っていました。
 しかし、すでに指摘されているように、賃金が低いなどの理由によって人材の流動性が高い(定着しないため、技術やスキルも低い)ことや、作業手順や標準化が遅れていること、ICTなどの設備投資が遅れていることなどによる生産性の低さなども課題が多く、もし金融、保険、医療、建設、などなどの分野で海外からの進出や投資が飛躍的に促進すれば、日本の企業が次々と敗退していく懸念は少なくありません。

 最近になって、やっと「農業VS製造業」のような矮小化された話でなく、サービス業も含めた国内産業全般のコペルニクス的転換が求められるのが、TPPの本質であるということが議論されるようになったことは喜ばしいことです。


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