2009年9月15日火曜日

事業承継セミナー

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 日本経済に活力がないのは、事業所の大部分を占める小規模な会社や個人営業主が減り続けているためといわれます。いわゆる廃業率が開業率を上回っているという問題です。この解決には、創業や起業を支援して新規参入者を増やすという方法と、事業を継続させて廃業しないようにする方法がありますが、特に重要性を増しているのは、後者の「事業継続」の部分です。
 実際、廃業した中小企業にその理由をたずねると、経営状態が良くないなどの理由のほか、後継者がいないという回答が1/4を占めます。従来であれば、親の事業を子が引き継ぐことは良く見られましたが、少子高齢化によるマーケットの縮小やグローバル競争の激化などで、後継者は容易には見つからないのが現状です。

 では、どうすればよいのか。
 そんな興味深いテーマで開催されたのが三重北勢地域力連携拠点と亀山商工会議所が主催した「事業承継セミナー」です。何年ぶりかで亀山商工会議所に行って、セミナーを聞いてきました。
 講師の財団法人日本事業承継センター理事の紅本亘先生は、中小企業の事業承継について多数の支援実績があり、豊富な事例と経験をもとにわかりやすくポイントをお話いただきました。結論としては、経営者の不慮の死など必要に差し迫ってから準備をするのでは遅すぎる。あらかじめ後継者となる人材を育てておくことが経営者にとって最大の使命である。(先生が言われた、「経営者」と「商売人」の違いのたとえは大変わかりやすかったです。)

 大事なのは、後継者個人の力量に過度に依存しすぎるのではなく、極端に言えば誰であっても承継できるような健全な経営を実現しておくことである、という結論は、いわば当たり前のことに聞こえますが、こと、財産相続トラブルや、引き継いだ従業員と新経営者(承継者)との軋轢などが頻発する事業承継の現場においては非常な重みのある真実に思えました。

 このような有意義なセミナーを主催していただいた関係者に感謝いたします。
 同時に、現在の三重県の中小企業支援はあまりにも製造業への技術開発偏重であり、税金を納め、地域住民を雇用し、財やサービスを提供して社会に貢献する小規模事業者に対し、もう少し血が通ったというか、事業承継のような観点からも支援を考えていく必要があるのではないかと痛感しました。

 セミナーの終了は午後8時半。歩いてJR亀山駅に向かいましたが、真っ暗で人影はほとんどありません。ここも不景気なのですね。
 

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