2012年4月23日月曜日

ジャンクションぐるぐる

週末、荒天の中、関西方面へクルマで出かけていました。
カーナビを持っていないので、慣れない場所の高速道路には乗りたくなかったのだけれどそうもいかず、某ジャンクションで高速道路を乗り換え、インターチェンジで降り、自宅からわずか3時間足らずで目的地についてしまう利便性には今さらながら感謝せずにはおられません。

たまたまこの付近は、先日大きく報道されていた、 国土交通省が建設を凍結していたものの、東日本大震災によりバックアップ機能の必要性が再認識されたとして建設再開が決定した「新名神高速道路」のごく近くです。

高速道路ではないものの、既存の幹線国道も自動車専用道路として事実上高速道路化しており、弧を描いて複雑に絡まりあうジャンクションが、田園地帯のど真ん中の空高く、オブジェのようにそそり立って連なっています。
下から見上げると、空中を走る道路の長く続く巨大な鉄骨、そしてそれらを支えるおびただしい数のコンクリート製の橋脚。
ジャンクションの総延長はわずか数キロ程度でしょうが、この区間のすべての鉄の量と、すべてのコンクリートの量がどれほど大量なのか、想像することさえ難しいほどです。

新名神で建設が再開されるのは、大津-城陽間と八幡-高槻間で、計35.8km。総事業費は6800億円とのことなので、建設費は1メートル当たり約1900万円という計算です。

今、わが国は国内総生産の2倍にも達しようという財政赤字を抱えています。このような国難ともいえる状況において、さらに巨額の投資をすることは、 いくら大災害に備えるとはいっても差し迫った緊急性もないように思えなくもありません。

この是非はしばらく措くとして、気にかかることは将来にわたる道路の維持管理費用です。

路面の補修代、道路保安施設(信号機、表示板、照明、通信ケーブル、ガードレールなど)の維持管理費、電気代、人件費、事故対応に備えた警察や消防などの間接的な経費、などを積算すれば、おそらく建設費に匹敵するほどの膨大な額に上るでしょう。

ましてや、鉄筋コンクリートの構造物が永久に持つなどということは全くなく、通行量の増加や高速化、積載量の増加などによって、設計当初の予想以上に傷みが早く進み、補修費用も巨額になることは、首都高速道路などでも顕在化し、隠れた時限爆弾状態になっています。

電力は脱原発が叫ばれるようになり、良し悪しはともかく、自然エネルギーの利活用が現実的な目標として社会に共有されるようになりました。
しかし、わしが雨のさ中のドライブで実感したような自動車の利便性のためか、脱自動車の声は(おそらく昭和40年代から提唱されつつも)ほとんど社会のコンセンサスを得られません。

日本が将来にわたって進む道は明らかで、公共交通機関を復権させることによって道路の総需要を現状の水準かそれ以下にし、これ以上の公共投資とクルマの燃料エネルギーの消費を抑えることです。
これが止まるのは、道路の維持管理が困難になり、穴や崩落によって通行不能の道路が続出する近い将来(おそらく地方では10年後ぐらいか)でのハードランディングしかないのかもしれません。

0 件のコメント: