2012年11月13日火曜日

麹関連食品の市場規模が31倍に!

元は日経MJで読んだのですが、マーケティング調査機関・シンクタンクである富士経済が先月、国内加工食品市場のトレンド分析を公表しました。

 2012年7月~8月を対象として、加工食品市場をコンセプトやフレーバー別に調査し、近年のトレンドを分析したものですが、興味深いのは2011年にテレビの情報番組で取り上げられたことをきっかけに、大ブームを巻き起こした「麹」関連の商品のブレークぶりです。
 ブーム当初は、健康に良いとか、肉などの食材が柔らかくなる、うまみが増すといった面から支持を拡大してきましたが、2012年に入ると麹を使った新商品の投入が相次ぎ、完全に市場で認知度を獲得します。

 富士経済によると、認知が高まるにつれて、塩の代替として使用できる汎用性の高さが評価されるようになり、調理時の利用方法がわからないトライアルユーザーに対して、メニュー専用調味料や鍋つゆといった派生商品の展開も増えているとのこと。調味料としてだけでなく菓子などのフレーバーとしても確立されつつあり、2012年の市場は、何と前年比31倍(!)の62億円と急拡大が見込まれると伝えています。




 確かに、塩麹自体はおそらく人間の食文化の歴史、すなわち発酵の歴史と共に大昔からあるのでしょうが、「麹」が調味料としてスーパーの店頭に並ぶようになったのはまちがいなくここ2~3年のことです。
 身近なところでも、地元伊勢市の老舗醸造業者 麹屋が「塩麹」「しょうゆ麹」さらに「麹プリン」などをリリースしていますし、わしがお世話になった紀北町の河村こうじ屋も「塩麹」を新発売しています。
 河村こうじ屋では、まさしく富士経済の言うとおり「麹初心者向けの調理レシピ」を作成・配布して市場の開拓に努めており、小規模で地域密着型の事業者が多いと思われる、みそ・しょうゆなどの醸造業者にとって、塩麹ブームは干天の慈雨的な(干天の土砂降り?)商機の到来だったことがうかがえます。
(河村こうじ屋の「塩麹」のレビューはこちら

 富士経済のレポートは、麹関連食品のほか、濃厚食品(「お~いお茶 濃い味」「パウダー250%のハッピーターン」「お・と・な じゃがりこ」など)や、冷やし系食品(冷やしおでん、凍結PETボトル飲料、冷やし茶漬けなど)についても売上を伸ばしていることを指摘しています。

 これらのポイントは、市場のニーズを捉え直せば、国内消費市場でも中小企業はまだ大きなビジネスチャンスがあるということだと思います。
 国内市場は定量的には縮小していますが、世界水準で見ると、質の高い1億人もの消費者を擁する巨大で魅力ある市場です。消費者の嗜好の変化は「市場の成熟」と捉えるべきものです。
 大部分の中小企業は海外展開など不可能なのですから、経営者の皆さんには、今こそ国内市場での販売チャンネルを磨き上げることと、それに流せる魅力ある商品 ~それは機能や価格よりも、モノの背景(モノガタリ)やデザインがより重視されます~ の開発に取り組んでいただきたいと思います。
 

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