2012年11月2日金曜日

尾鷲長期インターン第一期事業報告会に行ってみた

*****東紀州インターンシップ事業関係者以外は無視してください*****

 尾鷲商工会議所が、三重県からの受託事業として実施している 尾鷲商工会議所長期実践型インターンシップ・プログラムの、9月末までの成果報告会が開かれたので参加してきました。
 同会議所のホームページによれば、商工会議所という地域の経済団体が事務局となり、大学生の長期(最低1か月以上)インターンシップのコーディネートを行うこのプログラムは、全国の商工会議所でも初の取り組みとのこと。
 第一期生として、8月から5名の大学生を尾鷲市等にある中小企業に受け入れ、9月末時点で4人が終了し、現在は1名がインターンシップを実施中です。

 第一期事業報告会は3部構成で、第1部は事業概要の説明。第2部はインターンシップをしている大学生の体験報告と、受け入れ企業2社によるパネルディスカッション。第3部は過去に、尾鷲市を含めた三重県東紀州地域で長期インターンシップを経験し、その結果、IターンやUターンで就職した若者たち4名のプレゼンテーションでした。


 わしは第2部の途中からの参加だったのですが、特に興味深かったのは第3部のI・Uターンについてでした。
 このブログでは何度も書いているように、わしは平成19年度~20年度、東紀州観光まちづくり公社の尾鷲事務所に出向しており、その時に、東紀州観光まちづくり公社の事業として「東紀州長期インターンシップ事業」の立ち上げに参画しました。
 実施は岐阜市のNPO法人G-netに委託しましたが、実施までの地ならし的な事業、すなわち公社内部での予算の獲得交渉とか、学生を受け入れてくれる東紀州地域の中小企業の発掘、地元市町への協力依頼などを一通り担当しました。

 その時、公社の内部で課題となったのは、まだ海のものとも山のものともよくわからなかった長期インターンシップ事業の、「具体的な成果は何か?」ということでした。

 東紀州地域には若者が働く場が少ないという認識は共通でしたが、地元在住や地元出身の若者でも仕事を探すのが大変なのに、その子たちを差し置いて、なぜわざわざ外部からよそ者を連れてこなくてはいけないのか、という疑問ももちろん強く出されました。
 また、インターン生を外部から受け入れるのは良いとしても、どういう状態になることを目標とし、成果とするかをはっきりさせておくべきだという議論がありました。

 公社の中で根強かったのは、やはりインターン生の東紀州での就職や定住を最終目標とすべきだというものでしたが、初めての取り組みで、しかもまったくの地域外出身の学生が、何か月かインターンをやっただけでIターン就職をしてくれるというのも非現実的だということで、まずは最低2名のインターン生受け入れを実現させ、彼らがインターンを終えた後も東紀州のファンになってくれたらいいではないか、という、(今から見れば)かなりハードルの低い、しかし、当時としてはいっぱいいっぱいの成果目標が決められたのです。

 東紀州観光まちづくり公社の長期インターンシップは平成20年度の冬季から、すなわち平成20年12月からスタートし、3名の女子学生が紀北町と尾鷲市、そして紀宝町でインターンを始めたのが成果の第一号となりました。
 インターン事業はその後、公社から三重県の直営事業に移り(実施はG-netに委託)、今年度からは受託先が尾鷲商工会議所となったのは先述の通りです。

 さて、わしが関心を持ったI・Uターンですが、今まで東紀州には計25名の学生が1か月から10か月のインターンに取り組み、結果として4名のI・Uターン者を生み出しました。
 これはまさしく望外の喜びで、学生、受け入れ企業、コーディネーター役、さらに陰に陽にサポートしてくれた地元関係者の皆様すべてのおかげだと思います。若者流出に悩む東紀州にとっては、少数に過ぎないとはいえ、確かな、地に足の着いた成果と言えるでしょう。

 非常に困難なことではありますが、東紀州にはそれだけのポテンシャルがあることは明らかになったので、尾鷲商工会議所のプログラムでも、Iターン・Uターンがあと一人でも二人でも生まれるよう、魅力ある職場の情報提示や、起業支援なども展開できればいいのではないかと思います。

 もちろん、そのためには長期インターン事業を、県の財源に頼るのではなく、商工会議所が自前で、採算を確保しながら継続していくことが大前提になります。
 それには、中小企業にとっても長期インターン生を受け入れることは、売り上げの増加や利益率のアップ、従業員のモチベーション向上など、具体的な「メリット」につながることを理解してもらい、たくさんの受け入れ企業を開拓し、それらの企業が費用を払ってでもプログラムに参加したいと思ってもらう事業モデルの確立が必要になります。
 来年の2月か3月頃には第二期事業報告会が開催されるのでしょうが、その時は新たな二期生の体験報告と共に、事業モデルの進展や、そもそもインターン事業の目指す目標の明確化などが議論を重ねられ、共有されることをぜひとも期待したいと思います。

■尾鷲商工会議所長期実践型インターンシップ・プログラム 公式サイト
 http://internship.owasecci.com/

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