2013年8月2日金曜日

(株)みえエコくるセンターが民事再生手続きへ

(株)みえエコくるセンターHP
食べ残しや賞味期限切れとなって廃棄される生ごみ、いわゆる「食品残渣」を回収し、それをたい肥に加工して販売する事業を行っていた、三重県津市にある(株)みえエコくるセンターが、7月17日、津地方裁判所から民事再生手続きの開始決定を受けたことが報じられています。負債額は約9億円とのことです。

 同社のホームページによれば平成19年度の食品廃棄量は1100万トンにも及んでおり、食料の大部分を輸入している我が国にとって非常に深刻な問題です。

 みえエコくるセンターは、食品製造業者等からの残渣の回収と、モミガラや剪定枝、刈草のチップ、米ぬかなどを混合して発酵させるたい肥作りを行っていますが、さらにはそのたい肥を使用す農家の手配や、たい肥を使って出来た農作物の販売をコーディネートするなど、一貫したリサイクルを行っている非常に意欲的な事業者でした。

 経営陣には、6次産業化の成功実例として、おそらく日本で一番有名な(そして三重県内で最も卓越した経営をしているといえる)アグリビジネス企業の、農事組合法人 伊賀の里モクモク手づくりファームの木村修社長や吉田修専務も名を連ねています。
 まさに盤石の体制とビジネスモデルであると思われていただけに、今回の民事再生は多くの関係者に衝撃を与えているのではないでしょうか。


 言うまでもなく、民事再生は破産や会社清算とは異なり、現在は経済的な窮境にあるものの、適切な債権管理や財産管理を行うことで会社(債務者)の事業を再生させることが狙いであり、再生手続きの開始後も再生計画に従って事業活動は継続されます。詳細が報じられていない現時点で、憶測であれこれコメントすることは控えたいと思います。

 しかしながら、それにしてもみえエコくるセンターが目指した「循環型社会」を達成することのむずかしさは再認識せざるを得ません。
 これだけ大量の食品残渣が日々捨てられ、無駄にされていることが社会的な害悪なのは明白です。これをリサイクルすることが技術的に可能なのであれば、あとはビジネスモデルを構築さえすれば何とか解決に結びつけることができるのではないか、とは誰もが考えることでしょう。
 ただ、消極的なことを言えば、そのように分かりきっていながら誰にもできなかった、誰も成功しえなかった事象には何らかの深い原因があるのであり、そもそも何かに無理があって、実現が難しい(はっきり言えば不可能な)ことなのではなかったかという疑問もわいてきます。

 みえエコくるセンターのビジネスがなぜ躓いたのか。その原因はどこにあり、どのように対処すれば回避できたのか。
 当事者にとってはつらい作業ではあるでしょうが、ぜひとも究明して明らかにしてほしいと思います。自律的なエコビジネスがこれからますます必要になることは間違いないので、循環型社会を目指すうえでの他山の石とすべきだと思います。

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