2014年3月10日月曜日

中部電力が「デザインの間」を閉館へ

 不景気.comが、中部電力が名古屋市にあるオール電化のPR施設「デザインの間」を3月16日で閉館すると公表したことを伝えています。

 中部電力のホームページでは閉館の事実を淡々と告知しているだけの内容ですが、 不景気.comによると、デザインの間は平成20年11月に開業したもので、オール電化など省エネ型ライフスタイルの提案を目的とするほか、キッチンのショールームやカフェ・ギャラリー・ライブラリーを併設するなど多くの人々に親しまれてきました。
 しかし、中部電力は浜岡原子力発電所の停止に伴う業績の悪化で厳しい環境が続いており、電気料金の値上げをはじめとする利用者負担の理解を得るためには様々な合理化策の実施が必要と判断し今回の決定に至ったようだとのことです。(不景気.comへのリンクはこちら

 一世を風靡したオール電化は、事実上限りなく撤退に近い縮小ということかもしれません。



 宮崎あおいさんが笑顔を振りまいて、中部電力のオール電化のCMでバラ色の生活をPRしていたのが、ちょうどこのデザインの間とやらが開設されたという平成20年ごろのことでした。
 電力会社の当初の思惑としては、出力がコントロールしにくい原子力発電の電力を夜間電力の供給を増やすことによって平準化することだったのでしょう。夜間は電力も安いし、消費者にとってもこれはメリットのある話でした。
 昼間の電気は太陽光発電でまかなう、光熱費ゼロの家、なんていうものが喧伝されたのもこの時期だったと思います。

 それがついえてしまったのは、不景気.comもいうように東日本大震災に伴う全国の原発の稼働停止です。福島第一原発のあれほどの事故、そしてその影響が今も尾を引いていることを思えば、このことはやむを得ない気がします。

 しかし、一方で日本の高齢化はこの3年間でますます進んでいます。ガスや石油ストーブのように裸火のコンロやストーブは、高齢者にとっては扱いにくく、時には大変に危険なものです。縁起でもありませんが、火の不始末、失火の原因となる可能性が増していくことは、日本がこの分野で世界の最先端を走る高齢社会では避けられないことです。

 その意味で、わしはオール電化は見直されるべきではないかという気がします。というか、高齢社会によって、右肩上がりが前提であった日本の社会システムや生活習慣や認識や、その他森羅万象いろいろなことが変わっていかざるを得ません。そのほんの小さな一部分が、火気を電化する、ということではないかという気がするのです。

 実は、この点、つまり明らかに社会が高齢化していることによって生じているマイナス面、たとえば高齢者の不注意や老化が原因の交通事故、火災などの損失額の合計はいったいいくらくらいなのか、そして、それを防止するような具体的な方策は何なのかを客観的、冷静に議論することは意外になされていません。

 原子力発電はできない、しかし高齢化は待ったなしにどんどん進む、という日本特有の状況の中で、電力エネルギーの最適なあり方はいったい何なのでしょうか。そんな議論も必要ではないかと思います。

2 件のコメント:

三碧星 さんのコメント...

 社宅などでは火災の恐れのある灯油ストーブの持込が禁止されたり、調理は早くからIHコンロを使用しているところがありました。
 日本と外国の生活電化にはそれぞれ事情があり、
たとえば電気代が高くて水道代が安い日本では、縦型の洗濯機が多く、電気代が安くて水道代が高い外国では、強力なモーターが電気を食って水が少なくて済むドラム式洗濯機が多かったりします。

 また、日本では洗濯物は天日干しですが、外国は室内干しが一般的で、冬季では洗濯に消臭消毒のために熱湯が使われます。セントラルヒーティングが当たり前の外国だからこそ温水を豊富に使えますが、日本ではコジェネレーション、セントラルヒーティングは夢のまた夢と言う事情があります。

 日本では電気料金が安くなる要因は全くありません。これは原発の豊富な温排水すらおしげもなく海に捨てていた、原発安全神話でイケイケだった頃でさえセントラルヒーティングは大都市でも導入されなかった事実から分かります。
 また、東日本大震災により、「災害に強いプロパンガス・灯油ストーブ」が見直され、オール電化はますますこれから減衰していくでしょう。

半鷲(はんわし) さんのコメント...

 なるほど。日本は電気代は高いが水道代は安い。外国は(もちろん国によってでしょうが)その逆という事情があるのですね。
 いずれにしろ、エネルギーを生産する側だけでなく、利用する側の全体最適も重要なのだと思います。
 ただ、わし個人としては、高齢世帯は政策として電化を進めてもいいのでは?と思っています。