2014年3月12日水曜日

素朴な疑問・・・

 三重県と、一般社団法人三重県建設業協会、三重県木材協同組合連合会、一般社団法人三重電業協会、そして一般社団法人三重県管工事工業協会の計4団体は、災害時の円滑な応急仮設住宅の建設に備えることを目的として、「災害時における応急仮設住宅の建設に関する協定」を締結することになったと発表しました。
 協定の内容は、災害時にこれらの団体は県からの要請にもとづき、
(1)会員である住宅建設業者をあっせんする他可能な限り県に協力すること
(2)住宅建設業者は、県の要請にもとづき住宅建設を行うこと
 の2つが骨子となっています。

 ちなみに、 応急仮設住宅とは災害救助法第23条第1項に規定される救助の一つで、災害のために住家が滅失したり、罹災者のうちで自力では住宅を確保できないものに対して、一時的な住宅を提供することだそうで、東日本大震災では、緊急避難的な一時の仮住まいのはずの応急仮設住宅に、いまだに多くの人が入居していることが問題となっています。




 県は平成25年12月には同じく応急仮設住宅の建設について、一般社団法人全国木造建設事業協会と、今年3月には災害時におけるがれき等の廃棄物処理について一般社団法人三重県清掃事業連合会とそれぞれ協定を締結しています。
 三重県も近い将来、東海、東南海、南海のいずれか、もしくはこれらがまとまって大地震を引き起こす可能性は極めて高いため、この協定は県民にとって非常に心強いものに思えます。

 しかし、素朴な疑問も生じてきます。
 県に協力してくれるという三重県建設業協会などの団体に対しては、あるいは礼を失した物言いになるかもしれませんが、よくわからないということで無知をお許しください。

その1
 災害時の応援や協力に、やはり協定は締結しなくてはいけないのでしょうか。しないよりしたほうが動きやすいという事情があるのでしょうか。
 逆の言い方をすれば、事前に協定を結んでいない地域や団体は協定を結んでいるところにくらべて優先順位が劣るということなのでしょうか。
 最近は、良くも悪くも企業の社会貢献や社会的使命がクローズアップされています。繰り返しますが、万が一のために協定を締結しておくという愛郷心にはゆめゆめ疑いをさしはさむものではありませんが、これらの団体の間では、そもそも行政機関との協定をどう位置づけておられるのでしょうか。

その2
 建設業や工事業に関わるこれらの団体は、そしてこれらの団体を構成している個々の会員企業、すなわち町の工務店や土建屋さんや大工さんなんかは、事業継続計画(BCP)をすでにきっちりと決めているのでしょうか。
 東日本大震災の大きな教訓の一つは、地震や津波でサプライチェーンが寸断され、救助や復旧のいの一番に必要な、ガソリン、軽油、重油、重機、トラック、工具、資機材が被災地では入手できなくなったことです。
 それ以前に、企業がBCPを策定しておらず、策定していても実際の運用に不慣れだったために、従業員の安否確認もできず、事務所や作業場の罹災状況もわからず、どれだけの在庫があり、仕掛品があり、製品が残っているかも確認できず、自社の事業活動の、どの分野から、どんなスケジュールで復旧していくかも皆目、まるで見当も付けられない、ただただ右往左往の大混乱に陥ってしまったことです。

 災害時です。街には傷ついたり、大切な財産を失った人々があふれるでしょう。誰もが冷静ではいられません。
 後知恵のそしりを恐れずに言えば、こんな混乱のさなか、県民があてにしていた建設業者や廃棄物処理業者自身が被災し、従業員もおらず、重機もなく、資材もないでは、協定書もまるで絵に描いたモチではないでしょうか。
 わしは小心者なのでこんなことが心配でならないのですが、実際はどうなのでしょう? 
 

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

社会的責任=パフォーマンス

三碧星 さんのコメント...

 公共事業が抑制されていたここ十年ぐらい、
地方の土建屋が軒並み廃業・規模が縮小されて、
三重県下を襲った台風などの災害で重機やダンプを供出するなどの融通がきかなくなる事態に陥りました。
紀勢道で大分息を吹き返したようですが、
こうした災害時の対応のためには、普段からなにかと
便宜を図らなければ応じられません。
それを癒着と受け取られるかもしれませんが、
実際に被災時に痛い目にあっていますからね、三重県も。

 いざと言う時にまとまった重機やダンプをどれだけ集められるのか。自然災害は同時に他県も見舞われるものです。

 伊勢湾フェリーや瀬戸内海のフェリーも、有事の際は借り受けることが必要になってきますが、高速道路や瀬戸大橋の無料化実験などでフェリー業界はひどいダメージを受けました。

 予期せぬ被災時に、実際に企業からどれだけの支援を受けられるのか、それはきちんとすり合わせておくことで公共事業の質もまた検討していかなければなりません。

半鷲(はんわし) さんのコメント...

 地域から建設業者が減少しているのは確かに大きな問題です。地域雇用が減少するほか、ご指摘のようにインフラの維持、復旧の手段が失われてしまうわけですから。
 なので建設業の維持は大切なのですが、同時に建設業者の経営努力とかBCPの取り組みも今以上に求められるとは思います。