2014年5月19日月曜日

オイシックス「クレイジー・フォー・ベジー」に行ってみた

  有機栽培野菜などの生鮮食品を宅配するOisix(オイシックス)のリアル店舗であり、東京都武蔵野市の吉祥寺アトレ内にある クレイジー フォー ベジー に行ってきました。
 噂に違わぬ非常に魅力的な店で、近い将来における農産物小売店の一つのスタンダードとなる予感を強く持ちましたのでレビューしておきます。

 オイシックスは、マッキンゼーで電子商取引等のコンサルティングに従事していた高嶋宏平氏が平成12年に脱サラして起業した会社。
 「子どもに安心して食べさせられる食材」をコンセプトとし、有機・特別栽培野菜、無添加加工食品などをネットで提供しています。

 生鮮食品の宅配をネットを使って行うビジネスは、すでに類似のものが多くありましたが、オイシックスは有機や無添加へのこだわりを差別化要因として利用客を伸ばし、現在は7万人以上の会員を有しており、昨年には東証マザーズに上場しています。

 クレイジー フォー ベジー(CFV)はリアル店舗としては3店目の出店であり、恵比寿三越、二子玉川の既存店に比べて、新しく「体験型のコンセプト」を取り入れており、写真や文字情報だけの訴求から抜け出して、直感的に野菜のおいしさや鮮度、産地とのつながりを消費者に感じてもらえるような工夫を凝らしているとのことです。



 実際に行ってみると、CFVは吉祥寺アトレの地下1階、それも売り場のかなり端の方にあって、わしはなかなか場所がわからず、インフォメーションの方に教えてもらってやっとたどり着きました。
 しかし、売り場はまるで外国のマーケットのように、果物などが山積みされており、色使いがカラフルなのと、牛や豚の実物大のオブジェが置かれていて、確かによそではあまり見ることができないようなワクワク感のある店構えになっています。
 ただ、強いて言えば、あべのハルカスにあったモクモクファームの店「お日さまのえがお」と似ている印象はあって、どちらが先だったとかではなく、おたがいに影響し合っているようにも感じました。

 資料によると、CFVの特長は以下の3つです。
①鮮度を感じられる仕掛け
 野菜の鮮度維持のため低温(3℃程度)に保った独自のフレッシュルームや、貯蔵することで美味しくなるタイプの食材を保存するヴィンテージベジルームで、野菜の特徴を知り、鮮度を感じながら
買い物できる工夫をしている。
②都会の中で産地とのつながりを感じられる仕掛け
 展示されている本物のトラクターやオブジェなどで、都会にいながらにして産地を感じられる。
③コンセプトが「野菜がまんなか」、初展開の“デリ” 
 野菜の美味しさを味わうことを考えた、野菜が主役のデリカテッセンを初展開し、20席以上のイートインスペースも設置。「選べるサラダ」のメニューでは、30種類程度の野菜から、10万通り以上の組み合わせで好みに合わせて購入できる。

 このうち②については先ほど書いた通りです。こういう雰囲気に都会の消費者は弱いのでしょう。

 ①については、設備面の話は別としてわしが面白いと思ったのは、店内に野菜ソムリエ?的な店員さんがいて、わしが行ったときはパイナップルの商品説明をしていたことです。新鮮で甘いパイナップルはどこで見分けるか、美味しい食べ方は、保存法は、みたいな話をしていて、その間、どんどんお客さん(主婦の方々と思われます)が集まってくるのです。
 そして、口上が一通り終わると、「じゃ、買います」「私も買います」みたいな感じで、パイナップルがどんどん売れていくのです。この点、スーパーの青果売り場と大きく違う点で、この店員さんに聞いたら野菜のことは何でも教えてくれそう、的な安心感があります。

 ③もモクモクとよく似た感じなのですが、要するに自社のこだわり野菜や果物を使った総菜販売とイートインです。これがまた小じゃれていて、大人気だという「選べるデリ」というメニューは、メインデリ 1 種+サイドデリ 1 種+サラダデリ 1 種を自由に選べるという内容で980円もするのですが、わしでさえ時間が許せば食べてみたいと思わせるほどなのです。
 要するに、日ごろよく見知っている以外の、新しい食べ方、新しいメニューを消費者に啓蒙する意味もあるのだと思います。(デリのメニューは、おそらく手間暇さえかけたら誰にでも作れるような庶民的な料理ばかりでした。)

 わしは時間の都合もあって、食べることも、ましてや生鮮食品を購入することもできず、口惜しいので一番安いジュース(スムージー)を記念に購入しました。
 店員さんはみな若く、ハキハキしていて、この点も何だかモクモクと似ている印象ですが、これはまあわしが三重県人だから特にそう思うのでしょう。

 オイシックスに限らず、多くのオンラインショップがリアル店舗との融合を目指し、OtoO(オンライントゥーオフライン)のビジネスモデルに進出しました。しかし、スタートトゥディのWEARのように、必ずしも成功している例ばかりではありません。

 安さ競争のビジネスモデルが土台にあって、実店舗では商品の品質を確認するだけという意味ではO2Oはイメージしやすいのですが、そうではなく、CFVのように「体験」とか「驚き」、「発見」のような要素がないと、消費者はわざわざ足を運ばないのではないかと思います。
 その意味では、店員さんが高い専門知識を持っている、店舗が明るくて楽しげ、買い物プラス食事もできる、みたいな実店舗ならではの仕組みがCFVでは今く機能しているように思えました。
 このことは、おそらく三重県のような地方部でのショップ作りでも参考になるのではないかと感じます。

■Oisix  www.oisix.com

■オイシックス(株)ニュースリリース http://www.oisix.co.jp/Portals/0/pdf2014/140124cfv.pdf

2 件のコメント:

まろ さんのコメント...

三重県産のものでは、ヨーグルトの取り扱いがあります~。

半鷲(はんわし) さんのコメント...

 そうでしたか! たくさんアイテムがあったので、一つ一つ見ることはかないませんでした。
 ただ、ここは特定の産地に限定するのでなく、安心安全なもの、おいしいものを全国から集合させるというコンセプトのようなので、ロットさえ合えば三重県産も参入できる余地はあるのでしょうね。