2014年6月4日水曜日

雨の熊野古道を歩くツアーは、晴れたら延期!

 三重県紀北町の紀北町役場が、6月21日(土)に「雨の熊野古道 馬越峠を歩く」というツアーを開催するそうで、現在参加者を募集しています。

 馬越峠(まごせとうげ)は世界遺産である熊野古道(伊勢路)の中でも、石畳が比較的良好に残っていることに加え、峠の入り口が、紀北町側は国道42号「道の駅海山(みやま)」のすぐ近くにあり、尾鷲市側も中心市街地のすぐ近くにそれぞれあって、アクセスが良いために多くのハイカーを集めている最大の人気コースです。

 ハイキングやトレッキングなんかはどうしても天気が良い時に歩きたくなるのが人情です。しかし、馬越峠を含め、熊野古道が続いている三重県東紀州地域(三重県南部の、尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町、紀宝町の2市3町からなる地域)は本州でも指折りの多雨地域であり、たとえば尾鷲市の年間雨量は約4000mm。これは全国平均の3倍で、屋久島とほぼ同じくらいという雨量なので、年間を通じて雨が多く、年がら年中雨が降っているという感覚です。
 これは、わしの居住体験から行っても大げさな話ではありません。



 尾鷲市には「弁当は忘れても、傘は忘れるな」という諺が伝わっているほどで、晴れていても突然もくもくと雲が湧いて、雨がザーと降ってくるのをわしも数え切れないくらい経験しました。
 この変わりやすい天候は地形上の理由であって、暖流が押し寄せる熊野灘から送られてくる温かい水蒸気が、海の間近まで迫っている急峻な大台山系の山肌にぶつかり、冷えて、雨になりやすいためとのことです。もちろん、東紀州は台風の、これまた日本有数の通り道でもあり、台風接近のたびに大量の雨が降ることも影響しているでしょう。


 台風は極端にせよ、尾鷲にしろ隣町の紀北町にしろ、シトシト雨くらいはごく当たり前の日常現象なので、古道歩きにしても、雨だからこそ、雨ならではの魅力や発見に満ちているのは事実です。ぼんやりと霧がかかった熊野古道の、まるで影絵のような幻想的な美しさは、やはり実際に体験しないとわかりません。
 その意味では、一種の「逆張り」とも言える雨天限定のハイキングは、紀北町ご当地ならではのユニークなツアーだと思います。

 このツアーには、専門のガイドである熊野古道語り部がアテンドしてくれるそうで安心ですが、当然ながらカッパ(レインスーツ)と登山靴(防水機能があり滑りにくい靴)は参加者に必須です。
 また、かなり蒸し暑くなることが予想されるので、体調管理を万全にするのも参加者の自己責任として求められるでしょう。

 申し込み期限は6月10日とのことなので、真の熊野古道の魅力に触れたい方はぜひ参加していただいてはどうでしょうか。
 なお、晴れたら延期とのことであり、どの程度の雨なら催行するのか、どの状態を晴天とするかなどは主催者(紀北町役場 海山総合支所 産業建設室)に確認しておいた方がいいでしょう。

■きほくのたび(紀北町観光協会公式サイト)
  http://www.kihoku-kanko.com/2014/05/post-348.html

■世界遺産熊野古道伊勢路 幸結びの路 イベント情報
  http://www.kumanokodo-iseji.jp/event/detail_243.html?1=2014&2=6 

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