2014年7月30日水曜日

やっぱり、かいな・・・

 msn産経ニュースによると、三重県は今日(7月30日)、企業庁北勢水道事務所の男性技師と、教育委員会保健体育課の男性非常勤職員の2名の職員が、1年以上にわたって無免許運転を繰り返していたと発表しました。県当局は処分を検討するとのことです。

 三重県では先月も、無免許運転で人身事故を起こして有罪判決が確定した桑名農政事務所の男性職員が、地方公務員法の規定によって(禁固刑以上の刑が確定したため)昨年4月に自動的に失職したにもかかわらず、判決を受けたことを上司に報告せず、発覚するまでの約1年2カ月間勤務を続けており、総額約900万円の給与を不当に受け取っていたことが発覚していました。

 このことから県では、約7000人にのぼる全職員を対象として、運転免許証の所持状況を個別調査しましたが、冒頭の2名はこの調査により無免許が発覚したのことです。(リンクはこちら
 わしももちろんこの調査を受けましたが、その時に「ひょっとすると何人かはうっかり失効している奴も見つかることだろうな・・・」と嫌な予感がよぎったのですが、その不安が的中してしまいました。
 やっかいなのは、この2名とも、報道が事実とすれば「うっかり失効」とは到底考えられない悪質なものであることです。

 まず、技師のほうは免許が失効した平成24年8月から今月まで、1年10か月近くも自家用車で通勤していたほか、公用車を296回も運転していました。
 非常勤職員のほうは免許更新を忘れ、失効した昨年6月から今月まで、1年以上、公用車を92回運転したほか、私用でも車に乗っていたとのことです。

 わしも正直言って、免許の更新を忘れそうになったことが過去にもあったし、悪気はなくてもつい忘れてしまう可能性があることは十分に想像できます。しかし、1年以上も忘れていることってあり得るのでしょうか。
 わしが不思議なのは、県の場合、自家用車を公用出張に使うことが可能なのですが、これには事前の承認が必要で、上司に免許証、車検証、自賠責保険の加入証、対人1億円以上など一定要件以上の保証額である任意保険の加入証、の4つの提示が必要であることです。このチェックをどうかいくぐっていたのでしょうか。
 三重県のように公共交通機関が不便な土地が多い地域では、日程の都合で公用車が確保できず、やむなく自家用車を使って出張することはわりによくあるので、このチェック手続きも不正に免れていた可能性が大きいと思われます。

 ただし、問題なのは、免許証の「うっかり失効」は現実には非常に多く起こっており、文理解釈上は失効した免許証での運転は無免許運転と同じことですが、実際には警察も厳重注意程度で済ませているケースが多いらしいということです。
 道路交通法第64条は「何人も、公安委員会の運転免許を受けないで(運転免許の効力が停止されている場合を含む。)、自動車又は原動機付自転車を運転してはならない。」という原則を定めています。
 ところが、第117条の2の2の「次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」という罰則の規定においては、
「1  法令の規定による運転の免許を受けている者でなければ運転し、又は操縦することができないこととされている車両等を当該免許を受けないで(法令の規定により当該免許の効力が停止されている場合を含む。)運転した者」
という書き方になっており、故意に失効しているか、もしくは失効していることを認識している状態でなければ、~つまり、失効していることを認識しないままの、いわゆる「うっかり失効」であれば~ 罪に問えないという法解釈が成り立ち得ます。(くわしくは、AllAboutマネー「免許証が失効していた!どうなる?」を参照してください。リンクはこちら

 現場においては、本人たちの認識の有無という主観面と、あまりに長期間で不自然な失念という客観面の両方から実質的な判断をせざるを得ないでしょう。

 これによって、地方公務員法上の懲戒処分の内容も変わってきます。地方公務員法は29条で懲戒処分について定めますが、具体的な処分基準は各自治体が独自で指針を定めており、三重県の場合は「懲戒処分の指針」というものが公表されています。
 これによれば、「具体的な処分量定の決定に当たっては、標準例を基本に次の事項等を総合的に勘案し、判断する。」とあり、無免許運転は懲戒対象の標準事由には例示されていないため、個別具体的に判断することになりそうです。

 トップが腐っているから下々も腐ってくるのでしょうか、それとも、これはあくまで個人の非行行為に過ぎず、県組織はまだまだ盤石で県民の負託には十分応え得るのでしょうか???


1 件のコメント:

半鷲(はんわし) さんのコメント...

 はんわしです。
 いくつかコメントいただいたのですが、本人が特定できる可能性がある、もしくは一部に適切でない表現があると判断しましたので掲載はいたしません。ご理解をお願いします。