2014年7月5日土曜日

三重県産業支援センターの不明朗人事、一旦解決へ

 7月1日、三重県庁で、ある辞令伝達がひっそりと行われました。
 今年4月1日に発令されていた、三重県職員の、県外郭団体である公益財団法人三重県産業支援センターへの「駐在」人事を撤回する辞令です。
 県という地方公共団体の職員(公務員)が、外郭団体とはいえ県とは全く別の法人格である同センターに、法で定められた「派遣」の手続きを経ないまま「駐在職員」として送り込まれ、同センターの中でセンターの職員(ざっくり言って、彼らは公務員ではない)とまったく同じように席に座り、事実上、同センターの監督の下で業務にあたっているのは、地方公務員法と公益法人派遣法に違反している可能性が非常に高いことは、以前このブログでも指摘しました。
 その後、この事態はマスコミなど一部の関係者の知るところとなり、三重県の地元紙である伊勢新聞が大きく報じたほか、庁内に怪文書(怪メール)が送られるなど混乱が生じていました。
 今回の「駐在」撤回辞令は、脱法的な人事を取り巻く情勢が厳しいことに配慮したのもと思われ、遅きに失した感はありますが、異常事態が原状回復された点は評価できると思います。

 しかし、言うまでもないことですが、問題はこれで終わったわけではありません。

 県職員が違法に「駐在」している間は、形式的ではありますが、彼らは職務専念義務違反であった可能性があります。また、この間に県が給与等を支払っていたことに関する妥当性も検証が必要です。

 形式的ではある、と書いたのは、駐在職員は上司の職務命令(駐在命令)に従っただけであって違法性が阻却されていることは明らかであるという意味です。 
 問題なのは、そもそも3月にこのような人事を発令した、当時の(平成25年度の)人事権限を有する者に対してどう責任を問うかということでしょう。
 大きな論点は人事の違法性についてですが、他にも論点として、職員の駐在に必要であった机やイス、電話、パソコンなどの備品の費用、表札や名簿や名刺の作成費用、電気代や水道代などの光熱水費の支出の問題もあります。これらはすべて正当性がないので、おそらく数十万円から数百万円に上るであろう支出は、不当であるか、違法であると考えられ、人事発令者には賠償責任が生じる可能性があります。

 これは、当然ながら監査委員の権限として監査対象となる事項であるし、議会の請求による監査や、住民監査請求による監査も可能と考えられます。臭いものにフタでうやむやにするのでなく、徹底した解明が望まれます。

<平成26年7月8日補足>
 本日付けの伊勢新聞が「県産業支援センター駐在問題 県職員全員引き揚げ」と題した記事を掲載しています。(リンクはこちら

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