2014年8月10日日曜日

三重県に危険ドラッグ規制条例は不要か

 愛知県の大村知事が、違法薬物であるいわゆる「危険ドラッグ」による事故や事件が多発していることから、愛知県薬物濫用防止条例を改正すると7月に表明していましたが、その改正内容案が中日新聞に報じられています。(8月10日付け朝刊)
 これによると、現行の条例では調査権限が薬剤師の有資格者など一部の県職員にしかなく、警察官が調査に同行しても権限がないため、薬物を扱う販売店側が警察官による調査を拒否することも可能であったところ、改正案では警察官も調査に加わる権限を与え、販売店が拒否した場合の罰則も規定するとのことです。
(ただし、調査の目的は行政上の規制であり犯罪捜査ではないため、同行した警察官には鑑定のための薬物提出を販売店に求める権限はなく、これについては現行通り、県職員だけができるものとするとのことです。)
 
中日新聞CHUNICHI Web より転載
 危険ドラッグは、基本的には薬事法という法律で規制されています。しかし、東京都や愛知県、大阪府など6都府県では独自の条例を制定しています。
 これは、法の網をかいくぐるために次々と新型が現れる薬物を薬事法で規制できるようになるまでに、手続きの期間として通常5カ月前後もかかり、その間は野放し状態となることを防止するためです。
 これらの条例は、都府県独自で手続きを簡素化し、新型の薬物の確認から3カ月以内に規制を可能にしています。また、東京都と大阪府の条例では、このたび愛知県が目指すように県職員の立ち入り調査に警察官の同行権限を認めているほか、和歌山県ではネットを監視し、店舗に出回れば最短数日で販売を困難にする制度を設けています。

 最近の動きでは、岐阜県も危険ドラッグを独自に指定し、所持や使用などを規制する条例案をこの9月議会に提出するとのことです。
 一部の報道によると、上述のように国の法律と東京都などの条例では規制に時間差が生じることから、悪質な業者は条例を回避するため大都市圏から、条例のない県や地方へ移る傾向があることが分かったとも伝えられています。
 国は7月に、危険な薬物の販売、所持を即時禁止する「緊急指定」という規定を初めて発動し、規制そのものも手続きを迅速化することを決めています。しかし専門家などは「網目が粗く実効性に疑問が残る。薬物は組織的に密売され、インターネットで各地に広がる。各自治体は独自条例の制定や地域の実情を踏まえた対策を打ち出す必要がある」と指摘しているとのことです。(中日新聞 脱法ハーブ 規制逃れ地方で取引 7月18日付け リンクはこちら

 わしのような三重県民は、長男(長女)の愛知、次男(二女)の岐阜と来て、末っ子の三重県の条例化の動向が気になるところです。
 しかし、すでにこのブログの読者はご存知か、あるいは薄々とはお気づきのように、三重県は県警、東海北陸厚生局などと共に薬物乱用(濫用?)防止の対策などを協議する危険ドラッグ緊急対策連絡会議なるものを開いたのみで、~もちろん、それもやらないよりやったほうがずっといいのですが~ 三重県知事は7月25日の定例記者会見において、早々と「今のところ条例制定は考えていない」と言明しています。

 その理由は以下の通りです。
 (大阪府などの条例は警察官が立ち入れるのようにしているが、)三重県の場合はもうすでに実態として県が入っているところに県警が連携してやってるというようなこともありますから、そこはうちもやれてるということもありますから。今回の国の指定を迅速化するということで、同様の効果が発揮されると考えていますので、今のところ我々としては条例制定は考えていません。さっきの監視の強化、情報収集の強化、啓発の強化、取り締まりの強化をしっかりやるということで対応しようというふうに考えてます。 (知事定例会見へのリンクはこちら

 7月25日時点でこの発言です。
 ぶっ飛んでいると言うか何と言うか、この危機意識のなさは独特の感性と言うよりほかなく、こっちが心配になってしまいます。
 確かに三重県内では販売店は数店舗に過ぎず、ドラッグを濫用した事件や事故なども今までほとんどなかったようなのですが・・・これからも大丈夫なのでしょうか。
 

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

エリートには庶民の間で何が起きてるかなんてわかりませんよ
危険ドラッグ以前に覚醒剤が蔓延してるK町とかね

半鷲(はんわし) さんのコメント...

 覚醒剤もそうですし、この危険ドラッグもそうですが、これだけ立て続けに事故・事件が起こると、実態として、これはもう相当に世間に蔓延しており、地域社会にとって「今そこにある危機」であるものと考えざるを得ません。
 何か重大な事件が起き、犠牲者が出てから行政が重い腰を上げる、というような「人柱行政」だけは絶対に避けてほしいものです。

匿名 さんのコメント...

S知事は2011年の選挙前に暴力団交友企業から多額の顧問料を受け取っており捜査当局からマークされた経歴があります。このことから県警に対しては距離を置かざるを得ない立場なのだと聞いた事が有ります。

半鷲(はんわし) さんのコメント...

 S知事の黒い交際疑惑はネットで検索するといくらでも出てくる公知の事実と言って差し支えないでしょう。
 しかし県警との距離感はどうなのでしょうね。円滑では決してないのでしょうが・・・。