2014年8月20日水曜日

熊野尾鷲道路が花火大会の渋滞緩和に貢献

 熊野大花火大会交通円滑化協議会が、熊野大花火大会時の交通状況について(速報) を公表しました。(リンクはこちら。PDFファイル)

 熊野大花火大会交通円滑化協議会とは、毎年8月17日に開催される熊野大花火大会が、当地の唯一の幹線道路である国道42号に深刻な渋滞を引き起こしており、救急搬送をはじめ、地域住民の生活に大きな支障が出ていることから、今年3月に全通した自動車専用道路 熊野尾鷲道路を有効活用するために、国土交通省紀勢国道事務所や地方自治体、警察、消防、旅客交通事業者などが設立した組織です。

熊野大花火大会の交通状況について(速報)より引用
 今年は、熊野尾鷲道路開通と同じタイミングで、高速道路である紀勢自動車道も全通しており、高速道路と自動車専用道路を乗り継げば、名古屋から熊野市までわずか3時間足らずで結ばれることとなりました。

 この劇的な交通事情の改善により、今年の花火大会には空前の観客が押し寄せるものと予測されており、紀伊半島南部への高速道路の整備がもたらす効果と影響がどれほどのものなのかが各方面から注目されていました。

 今年の熊野大花火大会は主催者発表で約17万人もの来場者があり、盛況のうちに無事終了しましたが、協議会によると交通状況は以下のようなものでした。

1)国道42号 尾鷲→熊野(下り)の渋滞は、熊野市七里御浜の花火大会会場を先頭に、最大約 8km(13〜14時台)発生したが、昨年の最大約26kmに比較して大幅に減少した。

2)国道42号 尾鷲→熊野(下り)の交通量(0 時〜22 時)は7300台で、昨年の約 91%となった。

3)これらの効果は、会場周辺での交通渋滞緩和・安全性向上のために、様々な交通規制や駐車場への誘導・案内が効果的に行われたことや、また、熊野尾鷲道路の通行規制を早めに広報したことが一因であると考えられる。 

4)昨年は観光バスなどが花火開始時に間に合わず引き返す事態が発生したが、今年は駐車場予約のあった137台すべてが花火開始前に到着できた。

 とのことで、目覚ましい効果が表れたようです。

熊野大花火大会の交通状況について(速報)より引用

 ちなみに、熊野尾鷲道路は花火大会当日の8時から21時まで、上下線とも全線(尾鷲南IC〜熊野大泊IC)で一般車両は通行止めとなり、バスのみ下り方向(尾鷲→熊野)を通行可能としたほか、途中の各ICはすべて閉鎖されました。
 つまり、熊野尾鷲道路はバスと緊急車両専用とし、一般車両を国道42号に誘導した結果、車両が分散され、結果的に渋滞が減ったという訳です。

 ちなみに、この協議会でも、当初は、伊勢や鳥羽といった観光地で初詣などの混雑時に行われているパーク・アンド・バスライド方式も検討されていたようですが、駐車場となる尾鷲市内において数万人もの花火客に対応できる駐車場や、送迎用のバスが確保できないため断念されました。

 また、尾鷲熊野道路をバス専用とした理由については、道路を管理する紀勢国道事務所によれば、一般車両を通行させた場合、熊野尾鷲道路内で18kmの渋滞が発生されると予測されるところ、この道路は全区間の7割がトンネルであるため、もしトンネル内で渋滞した場合、換気不良による一酸化炭素中毒等が懸念されること。また、渋滞を避けようと一部の車が各インターチェンジから海岸沿いを走る国道311号に流入することも考えられ、そうすると、これが合流する熊野市内で大きな渋滞が発生することから、今回の対策が最善と判断されたようです。

 また、車両交通規制と合わせて、今年は開催当日の駐車場の空き情報をスマートフォン対応のホームページでリアルタイムに提供したり、道の駅など会場周辺の4地点に道路の運行状況を表示するモニターを設置したりといった情報対策もしっかり行われたことも功を奏したようです。

 ともあれ、事故も、大きな混乱もなく、熊野を、そして三重県を代表する夏の風物詩である熊野の花火が無事に終了できたことは喜ばしいことです。
 開催に尽力された熊野市役所の職員をはじめ、関係者の方々に敬意を表するとともに、せっかく整備した道路をさらに有効に活用するにはどうしたらよいのかの検証も、今後しっかりやっていただきたいと思います。
 

2 件のコメント:

熊野市民 さんのコメント...

熊野市内では、せっかく開通した高速道路が一般車両通行止めでがっかりと言う声が多く、「高速を通れないと知った友人が花火に来るのを止めた。」などと今回の措置に批判的な声が少なくありません。
まあ、渋滞が少なかったことは良いのですが、私が気になるのは災害時に熊野尾鷲道路を使って大丈夫か?と言うことです。
災害時は換気装置も止まるかもしれませんし、命の道が窒息街道になったらシャレになりません。
阪神大震災の時もこの前の大震災の時も大渋滞が発生したようですし、渋滞して危ないのであれば災害時は高速の利用を控えよとアピールする必要があるように思うのですが。

半鷲(はんわし) さんのコメント...

熊野市民さま
 災害時に、命の道が窒息街道になるおそれ、というのはご慧眼です。今回の熊野花火大会の交通規制は一種の社会実験だったと思いますが、仮に国道42号が被災して熊野尾鷲道路しか使えないようになった場合、渋滞発生時にはどうなるのか、というシミュレーションは協議会にも求められるのではないかと思います。