2014年8月21日木曜日

熊野ワンストップ創業支援ネットワークが始動

 熊野商工会議所が、創業者支援のために「熊野ワンストップ創業支援窓口ネットワーク」を開設しました という記事をホームページ上に掲載しています。
 記事をクリックすると詳細な説明などはなく、すぐにチラシにジャンプしてしまいますが、このチラシによれば

 地域の創業支援機関が連携して、創業・起業をめざす方を対象に、効果的な創業支援を行います。
 運営事務局である「熊野商工会議所」では、創業に関する融資制度のご説明や、創業計画書の作成方法やブラッシュアップ、開業に係る手続き等について、窓口での創業相談 ( 無料 ) を実施していますのでお気軽にご相談ください。

 とのことで、創業に向けてどんな準備をすればいいのか、創業の手続きは何が必要なのか、創業のために金融機関から融資は受けられるのか、といったような、創業に関する様々な相談に無料で対応してくれるとのことです。
 構成は、下の図のように、熊野商工会議所を窓口に、地元の銀行、信金、政策金融公庫、そして熊野市がメンバーとなっており、官民タッグでのネットワークになっています。

 熊野市は紀伊半島南部にある三重県最南端の市です。かつて3万人近くあった人口は、平成19年には20,525人に、さらに平成23年には19,032人へと、7%近く減少しています。
 これと並行して市内の事業者数も減少しており、三重県統計書(平成26年刊)によると、平成19年には467であったものが、23年には300になり、35%近くもの大幅な減少となっています。
 人口の減少以上に事業所が減少しているのは、経営者の高齢化による廃業とともに、元々最寄品を中心とした地元顧客向けの小売業やサービス業が多い産業構造であったため、マーケットが縮小したことで廃業が加速されたものと考えられます。

 一般的に、新規創業が増加すると地域の経済が活性化し、付加価値や所得が増加することが知られています。企業や事業者の新陳代謝が活発になることで、今までになかった新しい商品の供給やサービスの提供が行われ、新しい顧客を開拓することや、地域外の顧客まで市場が広がり、地域外のおカネを市内へ運び入れる働きが起こるからです。
 この意味では、熊野市のような地域にこそ新規の創業は重要であり、地域の商工団体や金融機関にとって創業支援は責務であるとさえ言えると思います。

 実は、このように、商工会議所・商工会と、金融機関、地方自治体が連携した創業支援体制は、すでに三重県内では、桑名市、四日市市、松阪市などが先行して立ち上がっており、多くの支援実績を上げています。
 また、上述のように創業と地域経済とは顕著な相関関係があることから、国も地域による創業支援に対して一定の援助をしており、昨年制定された産業競争力強化法では、市町村が行う創業支援事業に対して、国が計画を認定したうえで財政的な支援を行うスキームも出来上がっています。
 この創業支援計画は、3月に第1回目の認定が、6月に第2回目の認定が行われ、三重県内では上記3つの市に加え、津市と鈴鹿市の計5市が認定を受けました。

 このたびの熊野ワンストップ創業支援窓口ネットワークは、どうもこの認定は受けていないようで、独自の取り組みなのかもしれません。
 しかし言うまでもなく、国の認定を受けたからよい仕組みで、受けないからだめだというようなことはまったくありません。要するに、創業支援のための知恵と経験が、地域の中でしっかりネットワークされていればいいわけで、むしろいろいろ制約の多い国の仕組みとは別に、身の丈に合った支援は望ましい面もあります。

 わしが知っている範囲でも、熊野市では、ひもの製造販売のはじ丸水産や、熊野特産品のセレクトショップである木花堂など、ユニークな若い創業者が生まれ、頑張っておられます。
 ぜひこれらに続くような、新しい熊野産業界の担い手が多く生まれることを期待したいと思います。

■熊野商工会議所   http://www.kumano-cci.com/

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

県の職員なんですか?

半鷲(はんわし) さんのコメント...

はい。