2014年9月5日金曜日

小渕経産相で原発再稼働は秒読みか

 小渕優子氏が経済産業大臣になったのは、ある程度前から下馬評はあったものの、やはり実際に決まったことは、わし個人としては軽い驚きでした。
 この方、平成20年の麻生政権の時に、34歳という若さで少子化担当大臣に就任した経歴をお持ちです。戦後最年少での入閣だったそうですが、平成12年に初当選されているので、大臣就任時にはすでに3期目で、それなりのキャリアはお持ちだったようです。
 しかしながら、少子化担当大臣としての功績はほとんどなく、最大の実績は、ご本人が在職中に妊娠され、自ら少子化対策を実践したことだと言われています。
(もっとも、麻生政権自体が短命だったことや、そもそも少子化担当大臣は明確なミッションも権限もないポジションだったことは割り引かなくてはいけません)
 あれから5年。小渕さんは当選5回の中堅議員となり、安倍政権下では財務副大臣を務めておられました。その意味では、今回の経産大臣のポストも、まあ、それほど不自然ではないのかもしれません。
 地元の選挙区では「将来の宰相」として試練の重責が与えられたという超ポジティブな評価すらあるようです(朝日新聞の記事はこちら)が、しかしやはり、わしがピンとこないのは、この方が政治家としてどのような信念を持ち、実績を重ねてきたかがよくわからないことです。
 端的に言えば、なぜこんな人が大臣になったか。多くの方もそう思われるであろうように、2つの理由しかわしには考えられないのです。


 1つは、若い女性であるということ。女性の積極活用を掲げる第二次安倍内閣の目玉人事のお一人であることは間違いありません。
 小渕さんご本人には失礼な言い方になるでしょうが、「若い(妙齢の)」、「女性」というセールスポイントは、周りのオジ様たちにとっては世間の人気取りのため十分に「使える」ポイントなのです。

 2つめは、経産省が直面している原発の再稼働を、若い子育てママさん世代を代表する小渕大臣が推し進めることで、国民からの反発の緩和を狙っている、ということです。
 価値判断は別として、電気代の高騰に悩んでいる経済界からは、コストが「安い」原子力発電を一刻も早く再開させ、日本の産業競争力を回復させよ、という声が強まっています。
 経済を最優先する安倍内閣にとって ~そして世論調査でも明らかないように、経済優先は国民の多数意見でもある~、原発の再稼働は避けて通れないし、状況としてはこれはもう秒読みで、あとはどうソフトランディングさせるかだけの問題です。

 現実に、小渕大臣は原子力規制委員会も前向きな九州電力川内原発について、再稼働を進めることを明言しています。
 こんなこと、失言癖のあるオジ様大臣が言ったら総スカンを食いますが、小渕大臣が言うと、国民にシンパシーが広がるかもしれません。これも小渕さん登用の狙いの一つではないかと思います。

 この手法、特定秘密保護法の時の森雅子大臣の時にも使われています。
 森大臣は野党やマスコミから保護法案への総攻撃を一身に受け、時として、論理的に考え直すとまったく意味不明、支離滅裂な政府答弁を繰り返しつつも、ある意味たいへんに真摯に、真面目に首相や防衛相の「身代わり」をつとめていたので、いつしか世論も落ち着いてきて無関心となり、むしろ同情の声すら出てきて、ひょっとすればめちゃくちゃに危険で、祖国を破滅に追いやるかもしれない(し、そうでないかもしれない)特定秘密保護法案は結局すんなりと可決、成立したのでした。

 今回も、この手なのでしょう。
 小渕大臣のイノセントな笑顔と真面目な受け答えをテレビで見るたびに、そのことを確信するのです。

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