2014年11月1日土曜日

伊勢ひじき納豆を食べてみた

 松阪市にある納豆専門メーカー、奥野食品工業が製造している「伊勢ひじき納豆」を食べてみました。
 わしは目に付くと変わりダネ納豆を買ってきて試していますが、三重県南部では「東京納豆」というブランドで浸透している奥野食品が、ひじき納豆の類の変わりダネを作っていることはあまり認識していなかったので、店頭で見かけた時は軽い驚きでした。


 ご覧のように、超地味なパッケージです。ミネラルが豊富なひじきと、「カルシュウ民」というダジャレをひっかけているのも貧相な感じでたまりません。
 伊勢市民愛用の地元密着型スーパー ぎゅーとら で見つけたからいいようなものの、地域外のスーパーに置かれてもほとんどのお客さんは素通りでしょう。


 パックを開けてみるとこんな感じ。
 わしはなんとなく、タレに砕いたひじきが入っているのをイメージしたのですが、パッケージ写真の通り、あらかじめ納豆のマメにひじきが混ぜ込まれているタイプになっています。
 付属しているタレとカラシは、普通(プレーン)の東京納豆と共通のもののようです。


 かき混ぜると、こんな感じ。見た目のまんまです。ひじきが入った納豆そのままです。何だか煮豆そっくりです。


 しかし、これが食べてみると意外に良いのです。
 ひじき自体には味はないので、シャリっとした食感と、食べた後にほんのわずか磯の香りがする、という程度ですが、大ぶりのひじき(の芽)がたくさん入っているので、確かに健康的な感じはします。

 ところで、納豆とひじきのコラボという以前に、注意深い人は「伊勢」と「ひじき」のコラボに何か意味があるのか不思議に感じたかもしれません。
 実は、伊勢(現在の三重県伊勢市ではなく、三重県の湾岸部全体である旧伊勢国の意味)は、遅くとも明治時代くらいから、ひじきの一大産地、加工地として有名で、ひじきは伊勢の名物だったのです。

 伊勢市観光協会のホームページによると、伊勢ひじきは国内消費の約70%が加工生産され、日本一の出荷量を誇るとのことです。その理由として一般には、伊勢湾口に近い栄養塩が豊富な伊勢市周辺の海域が、良質なひじきの産地だったからと言われています。

 ただ、例えば、伊勢市に隣接する多気郡明和町にある、ひじき専業の土金商店のホームページによると、これは必ずしもそういった意味ではなく、
・伊勢地方以外でのひじきの製法は、海から獲ってきたひじきを熱湯で煮てから乾燥させる方法が一般的でした。
・これに対して、伊勢地方ではひじきを高温の蒸気で蒸して加工します。 水は100℃までしか熱くなりませんが、蒸気ならより高温で蒸すことができますので、「より柔らかく」「歯ごたえのある」ひじきを作ることができるのです。
・この製法が全国に広まり、蒸気で蒸して加工されたひじきが一般的に”伊勢ひじき”と呼ばれるようになりました。
とあって、伊勢ひじきの神髄は製法(加工法)にあるとの説もあり、蒸気加工の設備が普及したのは明治以降であることから、おそらくこの説明が真実に近いようです。
(くわしくは土金商店のホームページを。リンクはこちら
 伊勢では昔から、単なる「原料」の産地ではなく、加工によって付加価値を付けたうえで「商品」として販売するビジネスモデルを確立していたのです。

 さてその、伊勢ひじきと納豆のコラボ。スーパーぎゅーとらがない地域の方には奥野食品が通販もやっていますから、一度試されて見てはいかがでしょうか。

■納豆屋 たぬみせ 楽天市場  http://item.rakuten.co.jp/tanumise/822685

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