2014年11月16日日曜日

地域ブランド調査、三重県は32位

 民間の調査会社である ブランド総合研究所(東京都)が、「地域ブランド調査2014」の結果を公表しています。
 この調査は、同研究所が年1回実施しているもので、今回で9回目となります。調査対象は、47都道府県と、全国の市(790市)、東京23区、そして地域ブランドに熱心な一部の町村(187町村)の計1047の地方自治体で、地域のブランド力を、消費者が各地域に抱く「魅力」として数値化したものだそうで、各地域の認知度、魅力度、情報接触度などの74項目を調査しています。
 調査はインターネットにより実施され、全国で3万1433人の回答がありましたが、地域ごとの回答者数は1人の回答者に20地域について答えてもらったため、平均としては593人とのことです。
 このような留保が付くわけではありますが、日経グローカルなどと並んで、まあ権威がある地域ブランド力調査だと言えるでしょう。
 で、三重県ですが、ブログのタイトルにも書いたように47都道府県中の第32位で、前回より1ランク、順位がダウンしています。ちなみに第一位は北海道、第二位は京都府、第三位は沖縄県となっており、この一位から三位までは昨年と順位は変わっていません。
 というか、第4位以降の東京都、神奈川県、奈良県、福岡県、大阪府、長野県の第9位までは昨年とまったく同じなのです。第10位は長崎県ですが、ここが初めて昨年度の第11位からトップ10入りしただけで、上位陣はほぼ固定化されていると言うことができます。(同研究所のホームページへのリンクはこちら


 ちなみにビリの第47位が茨城県で、これも昨年と同様。
 この結果について、よほど腹に据えかねたらしく、茨城県の橋本昌知事は定例記者会見で、「魅力度というが、(この調査は)観光魅力度になっている。一点豪華主義で、1つでも日本中に知られているようなものがあると、そこがぐっと魅力度が上がる」、、「茨城県はトータル的に県民が住んでよかったという県を目指している。住みよさランキングの方が大事だ」などと批判したとのことです。(地域ブランド最下位「茨城県」…知事「住みやすいのに」と“ご立腹” 産経新聞 11月9日

 言うまでもないことながら、この批判はごもっともです。
 一般国民の地名(地域ブランド)への認識は、その都市のイメージとか、グルメ番組や旅番組でよく映る景色とか特産品とか観光地とか、そういったあいまいなもので形づくられているに過ぎません。みんながみんな、地理の先生か何かのように、正確な地名だの地理関係だの、気候だの風土だの、地場産業だの特産品だの、観光地だのお土産だのを知っている必要などまったくありません。雑学として知識があれば十分なのです。

 従って、地域ブランド力調査が観光魅力度調査になるのは致し方ないことで、この地域ブランド調査には市町村編もあるのでですが、これでは新たに富岡製糸場が世界遺産に登録された富岡市が急上昇しており、明らかに順位と観光地の話題性は相関関係にあります。(ところで、富岡市が何県にあるか知っている方、どれくらいいるでしょうか。)

 なので、結論を言えば、このようなランキングに一喜一憂する必要はありません。たとえばわしの住んでいる三重県が、北海道や京都や沖縄より地域ブランド力が勝るようになることなど絶対にあり得ないので、20番目~40番目くらいをうろうろしている、つまりはランキングなどほとんど無意味なレベルの一群に属しているのは変わりようがないからです。

 しかしそれにもかかわらず、地方自治体による「おらがまちの知名度アップ」のレースはますます過熱してきているように思えます。
 地方自治体の競争は、お礼の品の豪華さが過当競争になっており、本来の目的が見失われつつある「ふるさと納税」でも顕著なように、ヨソがやっているからウチも、という、ただそれだけの理由による過剰なチキンレースに陥りがちです。

 仮にこのレースが企業や民間団体の場合なら、広告宣伝費の費用対効果は実際の売上や利益によって測定できるのでいいのですが、そのような結果が明確に数値化できない地方自治体の場合は、どうしても情緒的、感情的な効果測定になりがちです。
 その根底にあるのが前述した「となりのまちもやっているのに、おらがまちだけやらないわけにはいかない」という田舎者らしいメンツであり、「おらがまちの良いものを(そんなことも知らない)都会の人に知ってほしい」「知ってくれれば、都会の人もおらがまちの商品を買ってくれたり、観光に来てくれたりするはずだ」という客観的なマーケティングの欠如と、お国自慢の思い込みです。

 結局、地域ブランド力を向上させるとか、地域の知名度を上げるとかいう狂騒曲で一番儲かるのは誰でしょうか? 
 日本は資本主義社会なので、このような視点から見てみることも重要です。

 それは、とどのつまり、このような調査をするリサーチ会社であり、田舎の地方自治体を食い物にする「地域活性化コンサルタント」や「学識経験者」であり、その尻馬に乗ることで予算や権限を増やすことができる中央省庁、さらには県民・市民のために一所懸命何かをやっているというポーズが示せる「残念」な知事や市町村長、地方議員です。
 こういった「地域ブランド」とか「知名度」にぶら下がっている人たちが飯のタネに騒いでいるに過ぎないのです。そろそろ住民のほうも、このことに気づくべきではないでしょうか。

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