2014年12月1日月曜日

地方人が見た、武蔵小杉グランツリー

 11月22日に川崎市・武蔵小杉にオープンした グランツリー武蔵小杉 に行ってきました。

 セブン&アイ・ホールディングスが運営する複合型商業施設で、イトーヨーカドーを核テナントとし、西武・そごう、LOFT(ロフト)、タワーレコードなど、ファッション、インテリア&生活雑貨、レストラン&カフェ、フード、ビューティ&サービスなど160ものテナントが出店。1階から4階までの売場面積は、約3.7万㎡にもなるとのこと。

 JRや東急の乗換駅である武蔵小杉は、再開発によって駅周辺にすでに多数の商業施設がありますが、初日の来客数は12万人。オープン前にはセブン&アイ始まって以来最高となる7000人が並んだほどの盛況だったそうです。

 流通業、特に小売業は、時代の変化や消費者の嗜好にスピーディーに対応する業界であるため、街角ウォッチングの場所としては最適です。
 このブログで何度も書いているように、東京(広く、首都圏というべきでしょう)の大規模店や専門店のショップコンセプトは、一定のタイムラグはあっても必ず地方に波及するので、先取りする意味でも早めに見ておくに越したことはありません。


 そう思って、武蔵小杉駅にやってきたわしでしたが、ちょうど夕刻にさしかかり、駅から人の大きな流れが続いており、その中に入って歩き続けると、迷うことなくすぐにグランツリーに到着しました。

 このような施設の中での写真撮影は原則禁止なので、内部の様子は流通ニュースを見ていただくとして、三重県在住の、つまり、全国47都道府県でも平均的な生活様式、生活水準である典型的地方人であるわしが、店内を歩いて気が付いたいくつかの点をメモしておきます。この分野に詳しい方の補足や訂正をお待ちします。

1)グランツリーは「都会の中の家族のオアシス」をコンセプトにしているそうで、1階にあるメインエントランスから4階までの吹き抜け(アクアガーデン)と、4階天井部から流れ落ちる高さ14mの滝のオブジェが目を引きます。ただ、全体的にはデパートのような高級感よりも、木の素材のぬくもりや、植物の配置といった、やさしさ、ここちよさ、緑の多さが強く意識されているように思います。
 階段(歩く人はほとんどいない)の踊り場や、トイレにも壁面に植物のオブジェがあり、コンセプト感が強く貫かれています。

2)屋上の公園「ぐらんぐりんガーデン」もそのコンセプトの典型的な施設です。4300㎡、戸建て住宅なら20軒分もの敷地の広さに相当します。これは、商業施設としては日本最大級の広さだそうです。
 樹木と花、芝生でおおわれ、歩行部分は一部ボードウォークもあって、子どもの遊び場に最適ですし、大人が散歩しても楽しめるでしょう。一般のオープンスペースでなく、「商業施設というクローズドな場所にあるオープンスペース」というのは田舎の人間にとっては微妙な立ち位置ですが、都市部にはこのような半オープン半クローズドのスペース(だから「オープンスペース」ではない)のニーズが確かに強く存在するのです。雨上がりの夕日を受け、おとうさんおかあさん、おじいちゃんおばあちゃんに見守られて遊ぶ子供たちは実に楽しそうでした。

3)少子化が全国的に課題だといえども、大都市部ではまだ人口の絶対数が多いので、ファミリー層、特に幼児を連れた若い夫婦のお客の多さは目を引きます。おそらく割合的にも伊勢市の3倍以上いるでしょう。
 このため、ボーネルンドあそびのせかい は大盛況ですし、隣にあるアカチャンホンポ、その他ベビー用品、幼児用品・衣類の売り場や、子供向けのフィットネスクラブ My Gymは明らかにグランツリーの一つの目玉になっています。
 このような潮流はやがて三重県にも波及してくるのでしょう。少子化対策や女性の社会進出が、行政の掛け声だけでなくビジネスとして展開しているのです。それだけの市場が存在すると同時に、起業家たちの視線・嗅覚の鋭さを感じます。また、このようにビジネスとしてサービスが提供され若い夫婦に広まらないと、少子化対策など掛け声だけで実態は何も改善しないでしょう。

4)イトーヨーカドーのフード部門が1階にありましたが、青果売り場に「内食」と「中食」のさらに中間ともいうべき、+1ベジーズという売り場がありました。
 多くの種類の野菜を少しでも摂ってほしいとのコンセプトで、まるまる一コ買うと使い切れない(食べきれない)パプリカとか、ごぼう、レンコン、水菜、などなどの二十種類以上の野菜が、カットされ、細切りにされ、あく抜きして乱切りにされて置かれており、お客はそれをトングで好きなだけ取って重さで精算する、というバイキング方式の売り場です。
 以前、このブログでもミニトマトバイキングのことは書きましたが、生産者(農業者)にはこの発想が浮かばないのです。あるいはアイデアはあっても実行できないのです。この売り場だけで、ヨーカドーの強さがわかりました。

 以上、大変参考になるグランツリー武蔵小杉でした。みなさまもぜひ。


■グランツリー武蔵小杉 ホームページ   http://www.grand-tree.jp/web/ 
 

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