2014年12月31日水曜日

2014年末・伊勢のお寺巡り(地の巻)

(承前) 2014年末・伊勢のお寺巡り(天の巻)

 伊勢市内で現存最古の建築物である(らしい)善光寺、そして法然上人ゆかりの欣浄寺とも、駅から近くて観光客向きのロケーションになりながら観光客向けではなかったので、今日は、地元市民向けの2つのお寺に行ってみました。

観音山梅香寺(浄土宗)
 昔むかし、伊勢参宮への旅人が歩いてやって来た時代、街道を通って宮川で渡し船に乗り、宮川右岸、現在の伊勢市二俣町あたりに上陸し、最初の「お伊勢さんらしい」ところが、この梅香寺がある筋向橋(すじかいばし)という場所でした。ここは上方からの伊勢本街道と、東海道からの伊勢街道が交差する要衝で、全国各地からの旅人であふれ、大変賑やかだったそうです。
 


 浄土宗のホームページによると、梅香寺は徳川家康の側室であったお梅の方なる人物の懇請により、蓮随(れんずい)上人が1615年(元和元年)に開山しました。もともとは現在地とは別の山深い場所にあったそうです。
 江戸時代は徳川家の菩提寺として栄えましたが、明治以降は衰退。(これは伊勢で苛烈に実行された廃仏毀釈のためもあったことでしょう。)
 明治45年に現在地に移転。建物老朽化のため、平成に入ってから造営が行われ、平成10年に落慶しました。
 確かに、お堂や門、塀も含め境内全体が新しい感じです。立派な銀杏の木があり、本堂の前には梅の木も何本か植えられていました。



 ただここも、京都や奈良のお寺のように一般拝観などはしていない普通のお寺なので、わざわざご住職にお願いしてまで拝観する勇気が出ません。ぶらっと境内を見て外で拝んで帰ろうと思ったら・・・
 境内の一角に、毘沙門堂があり、賽銭箱が置かれていました。さっそくお賽銭を投じ、拝ませてもらいました。やっとご仏縁ゲットです。


 1月には毘沙門天の縁日もあるようでした。また行ってみたいと思います。早春の梅の季節もいいかもしれません。
(所在地 伊勢市常盤2丁目14-5  ホームページはこちら

霊衍山((れいえんざん)等観寺(曹洞宗)
 伊勢参りの旅人が筋向橋を過ぎ、伊勢神宮・外宮に向かうまでの間に広がるのが八日市場という町です。江戸時代、八日市場町は伊勢(山田)で最大の繁華街でした。
 その一角にあるのが等観寺です。伊勢市立図書館と伊勢市福祉健康センターの向かいにあり、わしは昔からここにお寺があるのは知っていましたが、初めて境内に入ってみました。

 門前に立派な松があります。立派過ぎて歩行困難です。標柱に「等観禅寺」とあって、禅寺(曹洞宗)であることも初めて知りました。


 境内は意外と広大で、松から山門まで参道が続いています。


 山門の右側に、伊勢市教育委員会が建てた案内板があるのですが、欣浄寺と同様、傷みがひどく字がほとんど読めません。1394年(応永元年)、後小松天皇の勅願による草創うんぬんという冒頭の部分だけはかろうじて読めました。
 ということは室町時代初期(南北朝時代)に建立されているということなので、やはり古刹と呼んでいいと思います。後小松天皇は北朝系なので、当時の外宮と北朝、さらに外宮と足利幕府との関係にもいろいろ想像が膨らみます。


 山門をくぐると、偶然にもご住職さんらしい方が庭仕事をされていました。
 「何の御用ですか?」と聞かれたので、実はお寺を巡っていまして・・・と事情を話したところ、それなら玄関から本堂に入ってお参りしていってください、とのお言葉。
 思いもかけず、ありがたいご仏縁をいただけました。(堂内の写真は遠慮いたしました。)

 わしは実家も曹洞宗なので、禅寺的な様式なのがわかりました。御本尊に釈迦如来の三尊像があり、しっかり拝ませていただきました。
(所在地 伊勢市八日市場町12−14 関連ホームページはこちら
 
 というわけで、善光寺、欣浄寺、梅香寺、そして等観寺と、尻上がりによくなってくる感じがして、なんだか嬉しいというか、いい気分のお寺巡りができました。
 なかなか全員の方にお勧めできるわけではありませんが、伊勢には行き尽くしたのでもっと何か面白いところはないか、とお思いの方は、お寺巡りもいいのではないでしょうか。

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