2015年1月10日土曜日

障がい者が働くカフェ「Cotti菜」に行ってみた

 津市にある三重県総合文化センター 男女共同参画センター(通称 フレンテみえ)の1階に、昨年12月24日、ステップアップカフェ Cotti菜(こっちな)というものが新規オープンしました。

 三重県は、企業による障がい者の雇用率が全国でワースト1位前後という不名誉な状況が長らく続いており、この改善が大きな課題となっていました。
 そこで、三重県が企業への障がい者雇用を支援していくため、「県民が障がい者と交流し、理解を深める」ことや、「企業と障がい者との接点を増やし、障がい者が戦力(はんわし注:労働力の意味か?)になることの理解促進」などを目的に、障がい者自身が就職に向けたステップアップができる実践的訓練の場として、食事や飲食を提供するカフェを立ち上げたというわけです。

 三重県総合文化センターは、男女共同参画センターのほか、コンサートホールや図書館なども備えた県内で唯一の超大型複合文化施設です。イベントなどで大きな波はあるでしょうが、普段から一定の来館者はおり、センター内のレストランは今まで一軒しかなかったので、新たなカフェのニーズはきっとあることでしょう。
 三重県からの委託を受けてCotti菜の運営を行うのは、鈴鹿市で就労継続支援事業所(A型)を経営している社会福祉法人朋友で、Cotti菜では朋友が同じく経営している野菜の水気耕栽培施設でとれた野菜を使ったスムージーなどを提供しているとのこと。
 オープンしてまもなく1か月になろうとする Cotti菜 に行ってみることにしました。


 フレンテ三重の玄関には、Cotti菜の大きな看板が出ています。普段は男女共同参画に即したセミナーやイベント、子育て相談などが開催されているほか、多目的の会議室や大ホールなどもあります。


 中に入ると正面に、Cotti菜が見えてきます。木を基調とした優しい感じのお店で、半円形のカウンターが印象的です。広さは75平方メートルほど。カウンター12席とテーブル30席というそこそこの規模があります。見えにくいですが、カウンターの上の方に「Cotti菜」というロゴが出ています。



 オーダーはすべて、事前に店の入口にある自動販売機で食券を買う方式です。
 メニューは大きくて写真入りで見やすいのですが、何しろ種類が多いので目移りしてしまいます。和食が中心で、洋食系はカレーくらいしかありません。メニュー価格帯は500円~1100円くらいの感じでしょうか。うどんが売りなのか、単品でも定食でも、ミニサイズでも、色々な形でうどんが登場してきます。

 わしは900円の週替わり定食というのを頼んでみました。
 スムジーとかサラダバイキングがおススメのようだったのですが、この日は寒かったのでちょっと頼む気になりませんでした。
 食券を渡して10分ほど。運ばれてきたのがこんな定食でした。



 意外にボリュームがあり、値段相応の満足度はあります。
 味のほうは、まあ、普通です。つまり、きちんと美味しかったです。町中のカフェやレストランと十分に対抗できるクオリティだと思います。

 ただ、お店全体が省力化されているためか、食後に食器を下げるのはお客自身が行いますし、追加注文などもすべて自動販売機で食券を買い足さなくてはいけません。
 カウンターにはお醤油とかドレッシングなどは置かれていませんし、口を拭ける紙ナプキンもありません。(紙のおしぼりはもらえます)

 肝心の障がい者のほうですが、これはスタッフのどなたが障がい者なのか、全員がそうなのか、そもそもそのように人を見極めるのもあまり上品な行動ではありませんし、わしもじろじろは見ませんでした。
 しかし、予想していたような、ことばがちょっと聞き取りにくい方とか、動作がちょっと遅いといったような、見て分かる障害があるスタッフの方はお見かけしませんでした。
 なので、具体的にどのような障がい者がどれくらい働いておられるのかは、正直よくわかりませんでした。
 これは、このカフェの設置目的が上述のようなものなので、ああ、このスタッフの中の誰かは障がい者なのだろうけれど、これなら健常者と何ら遜色ないな、と理解できれば、所定の目的は達されることになるのでしょう。

 全体の感想として、あまり障がい者障がい者していない、「ステップアップ」だの何だのと深く考えたり、構えたりする必要はなく、利用者はふつうのカフェとして飲食できる、そんなお店だと感じました。
 逆に、障害のある方が、何か「健気に頑張っている」姿を想像して行くと、違うと思われるかもしれません。(もっとも、これはたまたまスタッフのローテーションでそうなっていただけかもしれませんが。)

 あと、お店がどうこうではありませんが、わしが不釣り合いだと思ったのは、白いユニフォームを着ているスタッフとは別に、大売出しとかのスーパーや電器店によくいるような「スタッフジャンパー」を着た人が一人、監督者なのでしょうか、お客の対応もしつつ、スタッフに指示も出しつつ、という動きをしていました。それは別にいいのですが、なぜあんなヘンなジャンパーを着ているのでしょうか?
(センスがないというか・・・オシャレな店の雰囲気にまったくマッチしていませんでした。)

 美味しく食べ終わり、フレンテ三重から外に出ると、総合文化センターの広い中庭(ピロティ)になっています。



 この日は県内の高校のコンクールだか何だかがあったようで、百人以上の高校生が吹きさらしの中、弁当を食べていました。(写真は写していません)
 彼ら彼女らにとっては、やはり1000円近くかかるCotti菜のラインナップでは手が出ないのかもなあ、と頭をよぎりました。
 総文センターのレストランはもっと高いし、売店はパンくらいしかないので、ちょうど高校生が買えるような300円~500円くらいのメニューが抜け落ちているのです。ここの充実も、広い意味では総文センターの運営課題なのかもしれません。
 

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