2015年4月17日金曜日

意外におカネはかけない

  大垣共立銀行のシンクタンクである共立総合研究所(共立総研)が、「主婦の消費行動に関するアンケート(「健康」について)」の結果を公表しました。
 昨年11月に同行を来訪した主婦798名を対象にアンケート調査し、有効回答率は97.2%。この調査でいう「主婦」とは、既婚の女性で、子どもの有無や就業形態は問いません。

 近年、健康志向が高まる一方、政府や健康保険組合もメタボ対策、生活習慣病予防などに取り組み、多くの人が食事や普段の生活で健康を意識することが増えてきました。このような中、主婦は健康に関してどのような消費行動をしているのかについて調査したものです。

 結果の要約としては、「健康維持への関心は高いものの、その取組についてはきるだけお金をかけずに済まそうとする主婦の消費行動がうかがえた。」というもので、これは家計収入があまり増えない一方で、消費税増税や円安による輸入価格の上昇など物価上昇もあり、家計支出は増加していることが一因と考えられます。


1. 健康維持への主な取組は、食事や生活習慣
 ふだん健康のために行っていることは、食事の量・栄養バランスの管理や体調管理などで、運動するなど積極的な健康づくりまでは取り組んでいない。

2. 健康維持にも節約志向
 お金をかけずに済まそうとする傾向が、普段健康のために行っていることへの回答のほか、健康維持のために希望することでも、「ワンコイン(500 円)の健康診断」や「健康維持のための休暇制 度」、「健康に配慮したレシピの無料共有web サイト」などお金のかからないことが上位をしめたことからも認められた。

3. 年代上昇で健康維持にもお金をかける傾向
 節約志向がみられる中、年代が上がるとともに「健康食品やサプリメントを取る」、「有機野菜など質で食材を選ぶ」などを行うようになり、健康のためにある程度お金をかける割合が高くなることがうかがえた。

 この中で、やや目新しいのは2の結論でしょうか。健康維持のための食事の栄養バランスに気をつけている割合は高い(45.8%)ものの、「健康食品やサプリメントを取る」は22.2%であり、「食べ過ぎない」、「健康診断を定期的に受ける」、「十分な睡眠を取る」といった他の項目と比べてあまり高くなく、「有機野菜など質で食材を選ぶ」に至っては7.4%と少数にとどまっています。

 また、「ウォーキングなど家庭で運動する」(13.9%)や「移動ではなるべく歩いたり、階段を使う」(10.3%)、「スポーツジムなど施設で運動する」(7.5%)など、身体を動かすことはいずれもあまり高くありませんでした。

 世間一般では、食の安全安心にこだわるクレバーな消費者はどこにでも一定数いる、ということがマーケティングの前提のようになってしまっている感があります。しかしこれを見る限り総数としてこのような層は決して多くはなく、健康や食への意識が相当に高い一部の階層に限られることが推測されます。(案外、これはそうなのかもしれません。)

 また、運動についても、ウォーキングなど家庭での運動やスポーツジムの利用はあまり多くはなく、若い世代に比べて年配の年代が高い傾向はありますが、それにしてもスポーツジムの利用は10%程度であり、「特に何もしていない」という割合とほぼ同じなのは興味深いところです。

 偶然、今日の日経MJにも消費者1000人を対象にしたアンケート結果が特集されていました。「賃上げ好循環 消費目覚める」と題されたこの記事では、賃上げにより収入増が期待できる人の3割超は今後支出を増やす見込みであり、消費増税後、不振が長引いていた衣料品や外食分野でも回復が期待できると報じています。
 一方で「節約はしない」と答えた人は3%しかなく、引き続き消費者の節約志向は根強く、安価なものを求める部分と、思い切ってお金を使う部分とのメリハリのある消費行動が続くとも予想しています。

 よく読むとMJのほうには健康に関する支出という項目がなかったので、共立総研のレポートも併せて見てみると、いろいろ奥深い考察ができそうです。

■共立総研ホームページ   https://www.okb-kri.jp/ 
 

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