2015年6月7日日曜日

紀北町PAが6月28日オープン

国交省紀勢国道事務所HPより
 紀勢自動車道の紀伊長島ICと海山ICの間に建設が進められていた新しいパーキングエリアが、平成27年6月28日(日)に開業することが決定しました。
 上り線は海山ICから約7.4km、下り線は紀伊長島ICから約7.7kmに位置する上下線一体型の施設であり、ドライバーの休憩施設としての本来機能のほか、災害時には救援・救護活動の拠点となる機能も備えているとのこと。

 しかし、わしにとって何といっても注目されるのは、PA内に紀北町が建設を進めていた観光・物産販売施設 始神テラス(はじかみてらす) が同時オープンすることです。

 始神テラスは、この付近を通っている世界遺産熊野古道の「始神峠」から命名されたもの。
 往古は熊野三山を目指す参詣者が杖をついて登った石畳が今も残り、現在は熊野古道伊勢路の各峠の中でも比較的容易に上れる峠道としてハイカーの人気を集めています。

 建物はすでに完成しており、地元紀北町の特産であるヒノキを使った木造一部鉄骨造りの2階建てで、延べ床面積は986平方メートル。1階は土産物品・特産品の販売施設や地元食材を使ったレストラン、観光情報コーナーなどが入居し、2階には防災拠点として災害対策本部の入居スペースや防災倉庫に使われるとのこと。


 物販施設などは、みえ熊野古道商工会が基金を拠出して設立した、みえ熊野古道JAPAN なる一般社団法人が町からの指定管理を受けて運営します。紀北町には全国的に有名な道の駅「まんぼう」がありますが、この運営に深くコミットしているのがみえ熊野古道商工会であり、その手腕がどう発揮されるのか、期待されるところです。

 南北に長い三重県ですが、紀伊半島南部に位置する「東紀州地域」(尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町、紀宝町の2市3町からなる地域)は熊野灘と大台山系に挟まれた急峻な地形であり、高速道路の開通は産業振興や観光客誘客、防災面から長年の悲願でした。
 ようやっと昨年3月に紀勢自動車道は(一部、自動車専用道路なども含めて)熊野市までが全通し、地元が今まで高速道路開通に合わせて取り組んできた特産品開発や観光・体験イベント、観光施設の充実などの成果が花開きつつあるところです。

 その一方で、高速道路開通の宿命とも言えますが、地域の住民や企業などがかえって都市部に流出するストロー現象も懸念され、実際に東紀州の人口減少や高齢化には歯止めがかかっていない現状もあります。
 また、県外や県北部からの観光客の多くが高速道路を利用することから、従来の幹線道路であった一般国道42号は、区間によって通行量の顕著な現象が見られ、沿線にある道の駅などの観光施設や店舗には苦戦しているところも現れています。

 このような状況の中、始神テラスの商業的な成功には大きな期待がかかっています。
 幸いにも紀北町は、観光協会などとタイアップした観光キャンペーンが上手な自治体と言えます。豊かな自然環境を活かした海水浴や熊野古道ハイキング、透明度が高いことで全国的にも有名となった銚子川での川遊び・キャンプ、さらに燈籠祭(とうろうまつり)のようなイベントなど観光資源も豊富です。
 始神テラスをこれらの観光施設のハブ(結節点)と位置付け、観光誘客を通じた紀北町の活性化に結びつけていただきたいと思います。

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