2015年7月3日金曜日

改札業務も行う「ファミマ鈴鹿市駅店」に行ってみた

 7月1日、近鉄鈴鹿線(伊勢若松駅~平田町駅)にある鈴鹿市駅に、コンビニエンスストア「ファミリーマート」が開店しました。

 このファミマは、店員のいるレジが駅の改札口に隣接しており、午前6時30分ごろから22時30分ごろまでの間、鈴鹿市駅の改札業務はファミマの店員が行うとのことです。

 コンビニ店員が駅業務を取り扱うのは、近鉄とファミリーマートの双方にとって初の取り組みだそうであり、近鉄は「コンビニと駅機能を一体化し、お客様に総合的なサービスを提供することで、地域の皆様から愛される鈴鹿市の“顔”となる店舗を目指す。」とホームページ上でコメントしています。

 近鉄初、そしてもちろん三重県で初の、駅業務を行うコンビニ。どのような店なのか、さっそく見に行ってきました。


 近鉄鈴鹿市駅は、鈴鹿市の中心市街地に当たる神戸(かんべ)地区にあります。
 しかしながら、鈴鹿市は鈴鹿サーキットに代表されるような「日本のモータータウン」であり、一般の地方都市以上に交通手段として自動車を利用する市民が多く、近鉄の本線(名古屋線)から盲腸のように伸びている鈴鹿線は、今では利用客数の低迷に苦しんでいます。
 駅ビルも3階建ての立派なものですが、すべてのテナントが撤退し、1階の駅事務所以外は空きビルの状態でした。


 そこに、ピカピカのファミマができたので、ある種の華やいだ感じがするのは確かです。
 今までは電車から降りるとそそくさと駅を後にしていたお客も、けっこう立ち寄るようになるのではないでしょうか。
 お店の面積は186㎡で、標準的なファミマの広さは確保しています。また、店内には3つのテーブル席と、カウンターからなるイートインコーナーもあるので、ちょっとした食事もすることができます。
 鈴鹿市駅の窓口には、このような大きな「ご案内」が貼られていました。


 これをよく読むと、確かに駅改札業務はコンビニで行うと書かれてはいますが、切符や回数券は自動券売機で購入でき、定期券を購入するお客は最寄りの有人駅である伊勢若松駅で購入してくださいとあります。駅の改札は自動改札機があるのでもともと無人対応可。つまり、駅にとってメインといえる業務をすべてコンビニ店員が行うわけではないのです。

 では何をするのかというと、自動改札機を通れない切符のお客(はんわし注:週末フリーパスなどの企画乗車券とか、車内で発券した切符でさらに乗り越しする場合などか?)の改札業務や精算業務、駅の案内業務、ホーム・コンコースの清掃業務などだそうです。
 ただたしかに、自動改札機が通れない切符の精算業務はそれなりにややこしい仕事だと思われます。実際にファミマの店員10名のうち、2人は近鉄からの出向者。残る8人も近鉄で10日間にわたって基本業務を学んだそうです。そして日々の業務は、出向者1人を含む2人以上で対応するとのことです。
 

 たまたま、一人のお客さんがインターホンを押して、ファミマの店員兼駅員を呼んでいました。自動改札機の真横にあるガラス窓がサッと開いて、店員さんが顔を出します。
 立ち聞きしていると、どうもこのお客さんは定期券が買いたいとの相談だったようです。「定期券は伊勢若松駅で買ってもらわないといけないですよぉ」と言われて、ちょっと困った様子でした。

 しかしまあ、コンビニに駅業務を代行してもらうのは、ローカル線での経費節減策としては一つのアイデアだとは思います。(JR東海のように、なんの工夫もせずに安易に駅を無人化してしまうと、駅が不良のたまり場やゴミ捨て場になって、さらに利用者が減る、という悪循環となってしまいます。)
 ここ鈴鹿市駅の場合、最盛期に比べて利用客が減っているとはいえ一日約3千人近い利用客はいるそうなので、コンビニが成り立つギリギリの採算ラインにはあるということなのでしょう。
 伊勢新聞(7月2日付け)の記事の中でファミリーマート総合企画部広報室の担当者が言うように、「今後の新しいビジネスモデル」として期待できるものだと思います。

■近鉄ホームページ ニュースリリース 鈴鹿線鈴鹿市駅にファミリーマートを出店!

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