2015年8月19日水曜日

二見シーパラダイスがNSSK傘下に

二見シーパラダイスHPより
 (株)日本産業推進機構(NSSK)の発表によると、夫婦岩で有名な二見浦(伊勢市)にある水族館 二見シーパラダイス を運営している株式会社夫婦岩パラダイスと、その親会社である名古屋鉄道(名鉄)は、夫婦岩パラダイスの株式と関連不動産を、8月18日付けで日本産業推進機構に譲渡したとのことです。
 譲渡額は公表されていません。

 二見シーパラダイスは、隣接する土産物販売と飲食施設の複合施設「二見プラザ」と共に今年で創業50周年となります。
 鳥羽水族館、賢島マリンランドなど伊勢志摩地域にある他の水族館に先駆けてペンギンやセイウチなどにタッチできるサービスを開始し、「ふれあい型水族館」として全国的にも有名で、2015年のトリップアドバイザーによる日本の人気水族館トップ10では、堂々の5位に入賞しています。

 しかし近年は観光客数が年間70万人程度と低迷しており、施設の老朽化も進んだため、名鉄は経営から撤退することを決定した模様です。


 日本産業推進機構はあまり聞きなれない会社ですが、平成26年に設立された、いわゆる投資ファンドと理解していいのではないかと思います。

 社長である津坂純氏によるロイターのインタビュー記事によると、
・中小企業は地方経済を支える存在であり、安倍政権が推進する地方再生の重要な柱になっている。
・実際に、地方には成長潜在能力が高い中小企業が数多くあるが、人材不足、経営ノウハウの欠如、ビジネスネットワークの不在などの壁があるのも事実。
・事業拡大を妨げている要因を取り除けば、中小企業でも大きな成長が期待できることから、NSSKでは、今後、そうした企業に1件あたり30~50億円程度の規模で投資を行い、同時に、効果的な経営管理手法の導入、売上高の増加、人材の育成、業務内容の改善や資本の効率化のノウハウを提供して成長を支援していく。
 との理念で事業をしているとのことで、三重県内の企業では100円コンビニや室内遊園地事業を運営しているユーエスマート(本社:伊勢市)に投資した例があります。(以前、このブログでも取り上げました。リンクはこちら

 NSSKは今後、夫婦岩パラダイスに役員を派遣し、地域の企業や自治体、金融機関と密接に連携して成長資金と事業提携機会等を提供する予定です。
 経営陣と従業員とのパートナーシップのもと、NSSRの経営支援パッケージである「NVP(NSSKバリューアップ・プログラム)」を通じて、地元密着型の事業運営を図り、さらなる発展・成長の加速と、企業価値向上を支援していくとのことです。

 一方の名鉄ですが、全国で16社ある、いわゆる「大手私鉄」の一角にあるとはいえ、愛知県を中心としている地域性もあってか財務体質は必ずしも強くありません。
 数年前には経営の悪化が表面化したことから、付帯事業であるレジャー施設の閉鎖やバス事業の分社化などの事業リストラに取り組みました。平成22年には鳥羽市と伊良湖岬(愛知県田原市)を結ぶ伊勢湾フェリーの経営からも撤退しています。
 二見シーパラダイスについても、平成25年に伊勢神宮の式年遷宮があり、伊勢志摩の観光客は大幅に増加したものの、現在はピークアウトして当分は増加に転じる見通しも立たないことから、今が撤退する潮時だと踏んだのかもしれません。

 いずれにしろ、二見シーパラダイスや二見プラザは観光施設としては知名度もあり集客力もあります。NSSRのテコ入れにより、さらに魅力をアップし、伊勢志摩を代表する拠点であり続けてほしいものだと願います。

■日本産業推進機構   http://www.nsskjapan.com/index.html

■二見シーパラダイス   http://www.futami-seaparadise.com/

2 件のコメント:

イセオ さんのコメント...

先日行きましたが、遷宮ブーム時と比べて人は減っているなと思いましたがそれほど深刻な経営状態だとは感じませんでした。なんにしろ事業は継続して社員の雇用も守られるそうなので良かったと思います。

半鷲(はんわし) さんのコメント...

 コメントありがとうございます。投資ファンド側の理由はもっともで、資金や経営資源の提供によって地域にとって重要な企業の事業再生が図られるなら、積極的に活用してもいいのではないかと思います。
 二見シーパラダイスは古いことや狭いことを逆手に取った戦略で成功した実績があるので、今後大化けする可能性は高いとわしは見ています。