2015年8月21日金曜日

ユーエスマートが「働く高校生」を募集

 15分100円(税別)の定額料金で遊び放題の室内遊園地「100円で遊べるkid’s US.LAND」を全国で125店展開しているユーエスマート株式会社(本社:伊勢市)が、志摩市賢島に本校がある通信制高校「代々木高校」と提携して、働きながら代々木高校で学ぶ学生向けの「USランド奨学金コース」を開設すると発表しました。(ニュースリリースポータル。リンクはこちら
 代々木高校は平成17年に、国の構造改革特区法による学校建設設置基準などの規制緩和を受け、休業した観光ホテルの建物を活用して開校された学校です。この賢島本校のほか、東京と大阪に本部があり、全国にサテライト教室を設けています。通信制のため通学は年10日ほどのスクーリングのみで、授業はインターネットなどを使って行われるとのことです。
 同校は「環境が人を育む」ことを重視しており、既存の全日制高校では「居場所を見いだせない」「価値を見いだせない」「物足りない」という生徒のため、その生徒に必要な環境を多様な人材や団体と一緒に構築しています。
 その一環として、企業の協力の得て、ホテルや旅館に住み込みで料理人修行をしながら学ぶ「伊勢志摩料理人コース」や、カツオ一本釣り漁船に乗り込んで働きながら学ぶ「伊勢志摩漁師コース」、絶版バイクのメカニック修行をしながら学ぶ「バイクメカニック奨学金コース」、米菓や酒類の製造販売や介護事業などに従事しながら学ぶ「おにぎりせんべい奨学金コース」などの「奨学金コース」を設けています。

 奨学金コースでは学費などをその会社が肩代わりすることになっており、入学時のお金の心配がいらないとのことです。その後は給料から返済していく仕組みですが、国による助成制度も活用できるため、実際の返済額はわずかで済むようです。
 通常の高校で行っているインターンシップ(職場体験)はごく短期間のケースが多いので、3年間働きながら学ぶのは究極のキャリア教育と言えるかもしれません。働いてみたからこそ、勉強や学問の重要性が再認識できたため、卒業後は大学へ進学する生徒も少なくないそうです。
 
 USランド奨学金コースは、ユーエスマート株式会社の本部(伊勢市)において、商品の仕入れや在庫管理、kid’s US.LANDの出店・開設準備、管理業務などを本部の人たちと一緒に行います。本部の周辺には寮も完備されているとのことです。

■代々木高校   http://www.yoyogi.ed.jp/index.php

■ユーエスマート株式会社   http://www.usmart.co.jp/index.htm

 この代々木高校の奨学金コースは、産学のパートナーシップによる事業として大変参考になる成功例だと思います。
 わしが勤務している県庁でも、最近になって「まち・ひと・しごと創生」なるキャンペーンがブームになっていることもあって、地方での人材育成を行政が税金で支援すべきだという声が大きくなっており、実際に官製の人材育成事業に膨大な予算が付いています。
 これに意味がないわけでは決してありません。しかし行政主導である以上、行政のブームが去り、予算がなくなれば事業自体が終焉し、雲散霧消してしまう危険性をはらんでいます。
 そうではなく、持続可能な制度とするためには、このように民間主体同志がWin-Winの関係を構築する形で制度を作り、運営していく必要があると思います。

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