2015年8月5日水曜日

三重県にデビューしたJR東海キハ25に乗ってみた

JR東海が、三重県内の紀勢本線と参宮線(ともに非電化区間)で8月1日から運転を開始するとしていた、新型ディーゼルカー「キハ25」に乗る機会があったのでレビューします。

 キハ25形は平成22年から製造・運転が始まった、名古屋都市圏からローカル線までの幅広い線区で運用できるように開発されたディーゼルカーで、110km/hの最高時速を誇り、バリアフリー設備も充実している車両だそうです。

 今回、三重県内の線区に投入されたキハ25は2次車と呼ばれる改良型で、震動検知装置の搭載など先進的な技術を取り入れたものとのこと。
 わしも、7月ごろから紀勢本線で試運転車として走っている姿を何度か見かけてはいましたが、実際に乗ってみることができたのは今回が初めてでした。

 JR松阪駅に入線してきたキハ25です。外観はJR東海の電車である313系と非常によく似ています。ただし、車両正面の下にある排障器(スカート)は、鹿などと衝突した際の衝撃を緩和する仕様になっています。


 車内に入ると、まず「新車」に特有のにおいがすることに気づきます。
 化学物質アレルギーの方は困るかもしれませんが、いかにも新しい、清々しい気がして何だか嬉しく感じます。


 ちなみに運転台はこんな感じ。JR東海のディーゼルカーとして初めて採用されたというワンハンドルのマスコンです。


 車内はこんな感じ。LED照明が明るく、室内は広々しています。
 座席はいわゆる「通勤電車タイプ」のロングシートです。今まで紀勢本線を走っていたキハ11形やキハ40形とまったくイメージが異なる、シンプルで軽やかな印象がします。


 基本は2両編成で、連結部に車いすのスペースと、バリアフリー対応のトイレがあります。


 トイレはボタン開閉式の自動ドアで、手すりや緊急時のブザー、ベビーベッドが備え付けられています。


 紀勢本線も参宮線もほとんどの普通列車はワンマン運転であり、しかも駅はほとんどが無人駅なので、車内表示もワンマン運転対応です。各ドアは「閉鎖中」などの表示が上部に点灯するようになっています。


 実際に走り出してみると、これまた従来のキハ11などとまったく違い、エンジンのブンブン音はほとんどせず、ディーゼル特有の振動もほとんど感じません。
 乗り心地も断然よくなっており、これまたディーゼルカー特有の加速時、減速時のガクガク感がなく、電車並みのスムーズな走りです。正直、これは驚きました。
 特にキハ11などは老朽化しているせいもあったのか、音と振動はかなりひどく、車内アナウンスが聞き取れないほどだったので、これでやっと三重県内のJRの普通列車も名古屋周辺なみになったと言うことができるかもしれません。 

 車両の床面とホームとの段差もほとんどありません。(しかし、数センチとはいえ段差はあるので、車いすの乗車には手助けが必要でしょう。)


 わしは、松阪~伊勢市の約30分の乗車でしたが、大変快適でした。夏休みに入っていたせいか、鉄道ファンらしい人が何人か乗っており写真を撮ったりしていました。
 JR東海のせっかくの新規大型投資ですから、沿線の方もせいぜいご利用してはいかがでしょうか。たまには気分が変わっていいかもしれません。列車の新車なんてめったに乗れる機会もないですし。

 伊勢市駅には行き違いの亀山行きのキハ40が止まっていました。
 旧国鉄型の塗装もあってか、いかにも重厚な感じがします。今まで活躍していたキハ40は今年度中に退役し、ミャンマー鉄道省に譲渡されるとのことです。


 まあ思い入れは人それぞれでしょうが、JRのディーゼルカーの構造、すなわち、ドアは両端にしかなく、座席は4人掛けのボックスシート、というのは汽車時代の「客車」を引き継いだような感じで、わし個人としては旅情があって嫌いではありませんでした。
 キハ25は垢抜けた都会的な感じで、乗り心地も軽快でずっと良いのですが、紀勢本線や参宮線の周囲は田んぼと山ばっかりで、停まる駅は昔ながらの古びた駅舎(しかも無人駅)ばかり、という沿線の風景に、やや似つかわしくない気もしました。まあ、そのうち慣れるのでしょうが。

■JR東海 新型気動車の紀勢本線・参宮線での運用開始、およびミャンマー鉄道省への車両譲渡について  http://jr-central.co.jp/news/release/nws001709.html



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