2015年10月15日木曜日

さようなら関戸さん

 関戸美恵子さんが10月15日早朝、ご逝去されたとのことです。
 関戸さんは一般社団法人SR連携プラットフォーム代表理事をつとめられており、地域の100年先の未来を見据え、すべての組織や個人が「当事者性」を発揮し、持続可能な社会発展をしていくため、コミュニティビジネスやソーシャルビジネスをその基礎的な原動力と捉え、関係者の連携推進や資金循環などの環境整備に取り組んでこられました。
 はんわしは10年ほど前、地域住民が主体となり、地域資源を活用して、ビジネスの手法で地域の課題を解決する事業である、いわゆる「コミュニティビジネス」がまだまだ三重県では物珍しいものとしか捉えられていなかったとき、ある方から関戸さんを紹介していただき、「三重県庁でもコミュニティビジネスが普及するような事業を作りたい!」と名古屋の下町にあった起業支援ネットの事務所(梅の家)に押しかけ、わしのコミュニティビジネスやソーシャルキャピタルに関するあまりの無知になかば呆れ、しかし、まだわしが若かったせいもあってか、熱意だけは受け止めてくださり、そもそもコミュニティビジネスとは何か、なぜそれが今の世の中に必要か、名古屋を中心としたコミュニティビジネスの現状はどんなものか、などを2時間くらいにわたって丁寧に教えていただきました。
(その後、関戸さんが実は超多忙な人物であって、非常に貴重なお時間を、わけもわからず押しかけてきた県庁の職員のために割いてもらったことは、実は大変なことであったのを知りました。)

 その後、関戸さんにはたびたび起業支援ネットのイベントやセミナーにお誘いいただき、たくさんの地域イノベーターや起業家をご紹介いただき、こちらからも三重県のCB起業家を梅の家にお連れしたりして、お付き合いさせていただくことになりました。

 僭越ではありますが、その時々に感心したのは、「起業支援は私たちの事業としてやっているので、初歩段階の情報提供はいくらでも無料で協力するが、それ以上のパートナーシップはタダではできない。きちんと対価を支払ってほしい。」と言われたことです。
 今から思うとまったく当たり前のことですが、それまでわしが付き合っていたのが商工会議所や産業支援センターのような半公共的な団体であったことから、何となく行政からお願いするといろいろなことはタダで教えてもらえるのが当たり前だと思い上がっていたフシがありました。
 関戸さんは、行政も地域を支えるセクターの一つに過ぎない。志を同じにするものは、皆、対等である、というポリシーを体現しておられました。
 
 また、行政と民間の活動領域はきちんと区別すべきであるとか、行政の仕事を受け過ぎると依存度が高まるので、是々非々で活動している、というようなこともはっきり仰っておられ、今さらながら自分の不明を恥じるのみですが、大企業とか大組織の看板ではなく、市民たちのグループ、有志たちのグループの中心に立ち、先頭となってコミュニティビジネス(市民起業というべきでしょうか)の普及に突き進んでいた関戸さんの覚悟というか、迫力のようなものを随所に感じました。

 その後、わしが異動で職場を離れてからは疎遠になってしまい、新たにSR連携プラットフォームを立ち上げるとのご連絡をいただき、セミナーなどにも何回かお誘いいただきましたが、結局お伺いすることができませんでした。何とも悔やまれます。

 話は尽きませんが、コミュニティビジネス界に燦然と輝く関戸美恵子さんのご冥福をお祈り申し上げます。
 本当にありがとうございました。さようなら。

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