2015年10月8日木曜日

話題の「ご当地PV」を見てみる

 地方創生ブームで国が交付金をバラ撒いているためもきっとあると思いますが、県や市町村といった地方自治体が自分たちの地域をPRする、いわゆる「ご当地PV」がブームになっています。
 テレビのような既存メディアは表現の制約もあり、何より製作費や放映料が高くつくので、今や動画共有の世界標準プラットフォームとなったYoutubeを使い、激安で全世界に発信するのが一般的となっており、一部で大変な数の視聴者を獲得する大ヒットも生まれています。

 まずは、世界三大広告賞を受賞した振付師 air:man と、シンクロのオリンピックメダリスト藤井来夏さんが率いるプロチーム「RAIKA ENTERTAINMENT」、そしてサウンドデザイナー清川進也さんによる奇跡のコラボ作品、おんせん県おおいたの “シンフロ”です。
 これは本当に凄い作品なので、ぜひご覧ください!



 大分県によると、このPVは大分県内の有名温泉地である、筌の口温泉 旅館新清館、別府明礬温泉 岡本屋旅館、日の出温泉、天ヶ瀬温泉 神田湯、別府温泉保養ランドでロケされたもの。
 長時間にわたって演技をすることが難しい温水であり、かつ水深がわずか50~100cmという過酷な条件の下で苦労して撮影されたものだとのことです。
 すでに15万回以上再生されている人気PVになっています。

 もう一つは、刃物のまちとして知られる岐阜県関市が製作したPV「もしものハナシ」です。
 わしらは日常生活でハサミやナイフなど刃物を使う場面が多くあるのですが、そんな人類史上最大の発明とも言える刃物が、もしこの世に存在しなかったらどうなるのか?がテーマです。


 なかなかシュールな作品です。関市の風景とか ~わしも何度か行ったことがありますが、清流の長良川が流れる山あいの大変美しい街です~ 名産品なんかはほとんど何も出てきません。
 しかし、刃物は関、というイメージはしっかり頭にインプットされそうな気がします。この動画も10万回近く再生されています。

 冒頭に書いた通り、国による地方創生施策は、地方自治体を良くも悪くも競争状態に追い込んでいる面があります。動画で観光PRや特産品のプロモーション、Iターン・Uターン者の獲得などに取り組もうというアイデアはどの町も持っていますが、ここへきて人気アイドルグループの曲に合わせて市長や市民が一緒に踊るといった何の工夫もない ~したがって差別化要因がない~ 超安上がりなPVは姿を消しつつあり、映像の専門家を使って、プロの俳優や演出者を起用したPVが次々リリースされるようになりました。

 ただ、これも二極化しており、地元出身の有名人を使った寸劇的なものはほとんど話題にならず再生数も伸び悩み(Youtubeの再生数カウンターは正直です)、大分県のような実力あるアーティストによるコラボ作品とか、関市のようなアイデアの込められた映像作品しか世間ではまともに取り上げられなくなってしまっています。

 この意味では自治体の知恵の競争 ~と言うか、優れたアイデアや撮影スキルを持っている映像アーティストをいかに発掘し起用するかの競争~ が激しくなっているのです。
 ご当地PVの局面でも、自治体の優劣ははっきりと差がついてくることでしょう。

■PRTIMES 日本一の「おんせん県おおいた」が贈る新作動画はお風呂でシンクロする前代未聞の “シンフロ”ムービー  http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000015293.html

■PRTIMES 奇妙な登場人物たちに足りない大切な◯◯とは?関市PRムービー「もしものハナシ」公開  http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000015656.html
 

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

しっかり批判が入っててワロタwww

半鷲(はんわし) さんのコメント...

 12月23日時点で、大分おんせん県の再生回数は100万回以上、関市もしものはなしも21万回。宮崎県小林市174万回、愛知県ですら8万回以上。
 それに比べ、三重県は1万3千回。もっとも見やすいはずの1分間バージョンは何と1千回です。話にもなりません。もし仮にこれが民間企業のPV製作依頼だったら成功報酬方式の契約もあり得たでしょう。数千万円の予算をかけてこれでは返還請求ものです。(三重県民は羊のようにおとなしいので誰も文句は言いませんが・・・・)