2015年10月21日水曜日

道の駅「熊野きのくに」が営業停止へ

 10月15日、熊野市飛鳥町にある 道の駅 熊野きのくに が、今月中をもって物産館の営業を停止すると発表しました。

 熊野きのくには、鬼の国物流協同組合が平成8年に営業を開始しました。平成9年10月には三重県内で7番目の「道の駅」に認定され、国道42号を通過するドライバーの休憩施設を提供するとともに、熊野市内の木工品、食品など特産物の販売拠点である物産館やレストランも設け、まさしく地域の拠点となっていました。
 しかし、数年前には併設されていたコンビニ(ヤマザキデイリーストア)が閉店し、平成25年9月には国道42号のバイパスに当たる自動車専用道路「熊野尾鷲道路」が開通したことから通行量が顕著に減少し、営業上の苦戦が伝えられていました。

 わしも昨年11月に、高速道路等の開通によって既存の道の駅の経営環境が激変していると聞き、東紀州地域(三重県南部の尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町及び紀宝町の2市3町からなる地域)の各道の駅を訪ねてみましたが、その時も、この「きのくに」は立ち寄る車もあまりない、誠に気の毒な状況でした。
 観光客向けというだけでなく、山間地である飛鳥町(大又地区)の地元住民が利用する小売店の機能もあっただけに、営業停止は深刻な問題になるのではないかと思います。


 小売業は、集客が商売の要であるので、店舗の立地条件が経営を大きく左右します。唯一の幹線道路であった国道42号がその役割を終えようとしている今、新たに熊野尾鷲道路の沿線に移転新築するとか ~紀北パーキングエリアの始神テラスと、道の駅マンボウ、道の駅海山のような~ 、あるいは今までになかったような新たな機能を追加するといった抜本的な対策は、民間企業(協同組合)による経営という点で限界があった以上、難しかったのかもしれません。

 一方で、国土交通省などは東紀州地域に高速道路や自動車専用道路が整備されたことにより、観光客数が増加しているほか、荒天時の輸送手段確保、交通事故の減少などの点でも非常に大きなメリットをもたらしていることを強調しています。これも事実かと思います。

 軽々にコメントできない問題ですが、わしも数えきれないほど何度も利用した、道の駅きのくに。これからほぼ無人になってしまうとすれば寂しい限りです。
 関係者の皆さんには「おつかれさまでした」と謝意を申し上げます。


■道の駅熊野きのくに(鬼の国物流協同組合) http://www.kinokuni-dc.com/index.php

■はんわしの「評論家気取り」 一般国道で行く「道の駅」めぐり(紀南編)(2014年11月14日
            
                    高速道路開通が東紀州にもたらしたもの(2015年1月3日)

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

移転に関してはトラブルになってましたよね。
ホームページで抗議するなんて異例のことでしたが、とにかく残念です。

匿名 さんのコメント...

従来の国道沿いの店舗が閉店して失われた雇用をIC付近の店舗が吸収することはないと思うので、高速開通は雇用の面ではマイナスかと思います。
また、大泊より先が開通すれば、鬼ケ城センターやお綱茶屋、御浜町と紀宝町の道の駅も同じ運命を辿る可能性が大きいでしょう。
防災面ではメリットが大きい道路とは思いますが・・・

半鷲(はんわし) さんのコメント...

 道の駅「熊野きのくに」を運営していた、鬼の国物流協同組合は4月15日、津地裁熊野支部において破産手続きの開始決定を受けました。