2015年12月5日土曜日

共産党県議団は具体的な提案を

 11月30日に開かれた三重県議会本会議で、日本共産党の山本里香議員が鈴木英敬知事の政治資金パーティーに関して一般質問を行い、議場で双方の応酬となったことを各紙が報じています。
 朝日新聞の記事によると、山本議員は2014年の政治資金収支報告書から、鈴木知事の後援会による政治資金パーティーが同年に1回開かれ、2637万円の収入に対して支出は266万円あまりだったことを指摘。利益率が90%で、ぼったくりのぼろ儲け、などと批判しました。
 これに対して鈴木知事は、(パーティーによる収益は)法令に認められた範囲内での適正対応であると答弁。
 山本議員はさらに、「知事は(選挙公約で)給与や退職金を減らして人気を得ても、右手でパーティー資金をかき集め、左手で利権につながる団体献金を受け取っている」とたたみかけたところ、鈴木知事は「見返りなどはしていない。私は共産党のように多額の機関紙収入、党費、カンパなどの資金システムを有する政党に所属していない。」などと言い返したとのこと。
 本会議の終了後も、知事は山本議員の質問について「憶測とか妄想でいろいろおっしゃるのは良くない」と不快感を示したとのことです。(12月1日付け)

 ただ、このやりとりを取り上げた12月2日付け伊勢新聞のコラム「大観小観」では、どうも議場での鈴木知事の反論は支離滅裂気味だったようであり、鈴木氏が高い倫理観を持つべき知事に求められる資質を備えている人物かに疑問を呈しています。

 政治資金パーティーは、公職選挙法に規定によると
 対価を徴収して行われる催物で、当該催物の対価に係る収入の金額から当該催物に要する経費の金額を差し引いた残額を当該催物を開催した者又はその者以外の者の政治活動(選挙運動を含む。これらの者が政治団体である場合には、その活動)に関し支出することとされているもの 
 とされています。
 政治家本人ではなく後援会などの政治団体が主催し、参加者に政治資金パーティーである旨の事前告知や、対価の上限などの規定を守って行えば、法的に何ら問題はありません。
 
 もちろん、普通の一生活者からすれば、決して安くはないパーティー券を購入する参加者にとって、そこに何らかの見返りを期待しないはずはないと考えることも自然なことかと思います。
 大観小観も書くように、知事がパーティーを通じた政治資金を受け取って、それに実際に何らかの見返りをしたとしたら、それは便宜供与であり犯罪です。パーティーそのものは法的に問題ないにせよ、一政治家として公職の給与は減額しておきながら、不足分はパーティーで支持者から集金することに対する道義的な姿勢を問われたとき、人それぞれに、いろいろな考え方や意見があるのも当然でしょう。
 いうなれば、政治家とカネの問題は永遠の課題です。それゆえに議会や有権者による監視と議論は続けていかなくてはいけません。

 ただ、共産党が残念なのは、この一般質問もあくまで問題提起にとどまっていることです。三重県が全国に先駆けて、知事や県会議員の政治資金パーティーは自粛するルール作りをすべきといったような具体策の提案には至っていないように見えるのです。
 この党は国政においても、外交や国防、福祉、経済政策などにさまざまな指摘や批判はしますが、国民的な議論が巻き起こるような、現実的な(とわしが思えるような)対案はあまり示していないようにも見受けられます。
 国政についてはしばらく措くとして、本当に彼らが三重県政の透明化を重要課題と考えているのならば、単に知事の政治姿勢を批判するだけでなく、透明化を達成するための仕組みづくり、制度づくりの具体策を提案しなくてはいけないのではないでしょうか。

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