2015年12月14日月曜日

ミナツドエ in 津に行ってみた(平成27年)

 津市主催の創業・ビジネス交流会 ミナツドエ in 津 が津市の中心市街地にあるセンターパレスで開催されたので行ってみました。
 創業や起業したばかりの人、今から創業・起業を目指す人が集い、新たなビジネスのきっかけや、経営上の悩みを共有するなど、さらなる事業の安定化や拡大のために交流を進めようというイベントです。

 津市内の各関係団体による創業支援プロジェクト「ソケッ津」の構成メンバーである、津商工会議所、津北商工会、津市商工会、日本政策金融公庫、三重県信用保証協会なども共催として参加しており、開会にあっては津市の前葉泰幸市長が挨拶するほどの力の入れようです。会場には起業家や関係者など100名ほどが来場しており、なかなかの熱気でした。
 
 津市では平成24年7月にソケッ津が立ち上がり、平成26年6月には産業競争力強化法による創業支援事業計画の認定を受けています。
 それから一年が経ち、ある程度の成果は上がってきたのでしょうか。



 産業競争力強化法は、地域産業を活性化するため起業・創業を促進についても規定しています。
 基礎的自治体である市区町村が、民間の創業支援事業者(地域金融機関、NPO法人、商工会議所・商工会等)と連携したうえで、ワンストップ相談窓口の設置や創業セミナーの開催などの創業支援を実施する場合には、「創業支援事業計画」を作成して国の認定を受けることにより一定の財政措置を得られる仕組みになっています。
 今回のミナツドエ in 津にも、津市産業振興センターが行っている「創業塾」の卒業生が多く参加しており、ビジネスプランの発表や、ブース展示をしていました。

 スモールビジネスが中心ながら実にさまざまなものがあって、中でも、誕生日や記念日などの写真をコーンスターチと食用インクで印刷してケーキに飾れるという イラストケーキ なるものを出展していた仏蘭西菓子ルフランなんかが面白かったです。(もちろん、写真は食べられます。)

 ほかにも、ベトナムからカシューナッツを輸入し業務用の卸売販売をしている Viet Lotus(ヴィエット ロータス) とか、働き方の提案やパーソナルコーチングのサービスを行っている ライフワーク ラボ など、いろいろな事業者が出ていました。
 全般的に出展は女性起業家が多く、会場全体が華やかというか、明るい雰囲気がありました。
 起業が地域活性化に貢献するというのは、ビジネスとしての生産活動、事業活動とは別に、地域で生活する女性を活用することで、このような明るさとか元気さが地域から沸き起こってくる意味もあるのではないかと思います。

 一方で、視点を変えて、冒頭の「ソケッ津」の活動や創業支援事業計画認定の成果についてはどう捉え、どう評価したらよいのでしょうか。
 実はこれは難しい問題で、ミナツドエでも明らかにはされませんでした。(と言うか、ミナツドエ自体はこのような目的のイベントではないので当然なのですが)
 実際問題として、起業・創業が、ある地域において、ある期間、どれくらいあったかを把握する正確な方法はありません。総務省が行っている事業所・起業統計調査や、法務省の民事・訟務・人権統計年報、国税庁の統計年報書、厚生労働省の雇用保険事業年報など、新たに増えた事業所を把握する調査はあるのですが、それぞれに一長一短があり、これらを使った推計しか算出できないのです。
 さらに、起業したことによって、どれだけ新たに雇用が生まれたか、売り上げや利益が上がり、設備投資がされたか、そして税収があったかも正確な把握は難しいのです。

 地方自治体にとって、従来の商工政策の定石であった企業誘致は不確実な経済情勢の中、もはや決定打とはなりません。既存の商工業者の育成や、新たなプレーヤーの増加策、つまり起業の促進こそが本質的に重要なことは、関係者のコンセンサスと言っていいと思います。官民が連携した起業支援はますます地域にとって重要になるでしょう。
 これは津市だけの問題ではありませんが、このように重要性が増すからこそ、実際に起業支援した成果の把握も大切になります。この部分に本来なら地域の大学の知見を使いたいところですが、どうもこのへんがちぐはぐなのが、~繰り返しますがこれは津市に限りません~ 現時点の起業支援の一つの課題ではないかと感じました。

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