2016年1月18日月曜日

こんなのがあった!国交省ネガティブ情報サイト

http://www.mlit.go.jp/nega-inf/
 先日、長野県軽井沢町で起こったスキーツアーバス転落事故は本当に痛ましい出来事でした。
 わしが学生の時にも、愛知県内の大学生を乗せた三重交通のスキーバスが道路から川へ転落し、25名の死者を出した衝撃的な事故がありました。それ以来、この種の ~リーズナブルで、比較的若者の利用が多い~ ツアーバスとか夜行バスは、ほぼ何年かおきに重大な死亡事故を起こしています。
 今回も、バスを運行していたイーエスピーなる会社が事故の2日目に、国土交通省が昨年2月に実施した一般監査で、運転手の業務への適性や知識を確認する「適性診断」も受けさせていなかったことから、道路運送法に基づいて1月15日から20日間、バス1台を使用できなくする内容の処分を受けていたことが後になって明らかとなりました。
 このケースは処分からツアー当日までの間が短すぎ、現実問題として一般国民がイーエスピーが処分を受けたことを知ることはできなかったようですが、これを自分の身に置き換えた場合、自分が利用するバスの運行会社が法令違反をしていないかについてはぜひとも知りたいし、可能なら一刻も早くそのような情報を入手したいと考えるのが当然でしょう。
 そのためもあってか、国交省がネットで公開している ネガティブ情報等検索サイト への注目が高まっているようです。
 国土交通省所管の事業者の、過去の行政処分歴を検索することができるというこのサイト、恥ずかしながらわしもその存在を知ったのは今回の事件がきっかけでした。


 国交省がこのサイトを設置した趣旨は、
 事業者の適正な事業運営の確保と、それを通じた安全・安心の確保や公正で自由な競争の確保には、今までのような行政による監督に加えて、市場による選択・監視を活用することが有効なことが再認識されているため、過去の処分歴など、事業者にとってネガティブ情報の公開を、事業者に任せるのではなく、行政からも公開していくことが必要である。
というものです。
 市場メカニズムによる健全な競争と安全の両立には情報公開が必須条件なことはまさしくその通りであり、従来はともすれば行政機関は管轄する分野の業者を擁護することがよく見られた中で、ネガティブ情報を積極的に公開しようとする国交省のこのスタンスは、高く評価できると思います。

 利用の仕方は非常に簡単で、国交省が所管する、建築、工事、性能評価、宅地建物取引、マンション管理、公共工事、コンサルタント、測量、地質調査、鉄道、船舶、航空、バス・タクシー、トラック、自動車整備、自動車製造、旅行事業、などの事業について、過去数年間の、事業者に対して行われた法律に基づく登録取消や事業停止、命令、戒告などの行政処分歴を見ることができます。

 例えば、何かと評判が悪く、つい先だって商工会議所が乗客による運転手を評価するアンケート調査をすることになった伊勢市内のタクシーですが、この検索サイトで調べてみると

行政処分等の年月日 平成●●年■月▲日
事業者の氏名はまたは名称  ●●タクシー株式会社 代表取締役 ■■▲▲
事業者の所在地 三重県伊勢市××12-34
営業所の名称 ●●営業所
営業所の所在地 三重県伊勢市★★5-6-7
行政処分の内容 輸送施設の使用停止(40日車)
主な違反の条項 道路運送法(以下「法」)第13条
違反行為の概要 平成●●年◆月◆日、監査方針に基づいて監査実施。2件の違反が認められた。(1)運送引き受け拒絶(法第13条)、(2)点呼の実施義務違反(旅客自動車運送事業運輸規則第24条第1項及び第2項)
違反点数(事業者) 2点
違反点数(営業所) 2点

 などのようにかなり詳細な部分まで見ることができます。さらに調べると、これ以外の事業者、これ以外の地域のものもたくさん出てきます。
 これはタクシーの例で、ものによっては検索の設定の仕方が複雑でやや難しい業種(宅地建物取引業など)もありますが、一生の買い物である不動産取引や、命を預けているとも言える運送サービスの事業者をしっかりと、しかも手軽に調べることができるのは非常にありがたいと思います。

 この種のネガティブ情報検索サービスは今のところ国交省しか行っていないようですが、同じく許認可権を多く持つ事業官庁の厚生労働省や経済産業省、農林水産省などでもぜひ構築してほしいと思いますし、住民生活に直結する許認可を行っている地方自治体、少なくとも都道府県レベルでは同様のシステムを早急に構築すべきだと思います。

■国土交通省ネガティブ情報等検索サイト  http://www.mlit.go.jp/nega-inf/
 

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