2016年1月28日木曜日

「重点道の駅」にパーク七里御浜が

国交省発表資料より
 国土交通省が、全国各地の国道に設置されている「道の駅」のうちで、地産地消の促進や、医療や買い物などの地域サービスを集約する「小さな拠点」の形成などの、地方創生の核となるような取り組みに対して重点的に支援する、重点道の駅 を38カ所選定し、公表しました。
 昨年1月にも35か所が選定されており、今回は2回目の選定となります。
 重点支援の具体的な内容は、自治体や関係機関による協議会を新たに設置し、今すでにある各種の交付金など支援措置の活用についてアドバイスするほか、駐車場や休憩施設、トイレ、道路情報提供施設などの整備費用の一部を社会資本総合交付金などで財政措置するものです。
 三重県内では、道の駅 奥伊勢おおだい(大台町)と、道の駅 パーク七里御浜(御浜町)の2カ所が選定されており、いずれも三重県で初めて選定された重点道の駅となります。

 このうち、パーク七里御浜の取り組みのポイントは次の3つです。
1)地元の農林水産物直売施設を拡充し、道の駅内の販売機能を生かした地産地消の促進



2)生産者と加工業者の連携による「年中みかんのとれるまち」御浜町の特色を生かした新たな柑橘加工商品の開発と6次産業化の推進
3)三重県内唯一の「道の駅」を中心とした「小さな拠点」と山間地域とを結ぶ巡回バスを運行させ、周辺施設とネットワークで繋ぎ、拠点機能を拡大・拡充し、町全域における高齢者等の福祉・生活サービスの向上を図る

 これらの取り組み提案が、国交省から先駆的と評価されて採択されたとのことですが、わしが見るところ、残念ながら今まで営々と御浜町役場や商工会、町内の農家や企業が取り組んできたことの焼き直しが多いように思えます。
 農水産物や町の特産品を道の駅内で販売する、ミカンなど柑橘関連の新商品の開発、6次産業化、などは10年以上前からさまざまな補助金が交付され、手を変え品を変え取り組まれてきたものです。
 中には「青みかん酢」とか、「夏みかん線香」のようなユニークな商品が生れたケースもありますが、御浜町がある紀伊半島にはお隣の和歌山県も含めてミカンの産地がゴマンと集積していて、この中で、エッジが効いた、他産地と差別化できる商品を開発してビジネス化するのは容易ではありません。
 もちろん、だから新たに取り組んでもムダである、などと言う気はありません。どんどんチャレンジしていくことはもちろん必要だし、それに行政が支援することも重要ですが、今まで補助金をもらって取り組んではうまく行かず、行政の支援を受けてやってみては長続きせず、といったことの繰り返しも少なくなかったのです。
 前はなぜ失敗したのか、今回は、その教訓を踏まえて、どのような点に留意して成功を目指すのか、という要因が深く研究され、関係者で共有されなければ、またまた同じことになるでしょう。

 さらによくわからないのは、パーク七里御浜と庁内の各拠点を巡回バスで結ぶというものです。パーク七里御浜は御浜町の中心部にあって、施設自体にスーパー(オークワ)とショッピングセンター昨日があるほか、病院や郵便局、銀行、駅にも隣接しており、周辺部の住民にとってバス運行は便利でしょうし、大変有意義なことだと思います。
 しかし、国交省から公表された資料には、この巡回バスは町営で無料、とあります。
 無料!
 単純な疑問として、この財源(バス代)はどこから出てくるのでしょうか? 当分の間は重点道の駅ということで国の支援も潤沢でしょうからバスも無料で運行できるとしても、いつかはその財源もなくなり、バス事業も独り立ちしなくてはならない時が来るでしょう。その時のために、ビジネスモデル(収益を上げる仕組み)は今のうちに作っておかなくてはいけないのではないでしょうか。

 厳しいことを書きましたが、どうもこの重点道の駅、ほかの採択例を見ても「新たな特産品開発」とか「観光振興」とかのよくありがちなテーマで、よくありがちな施策がキンタロー飴にようにずらっと並んでおり、ある種の既視感に打たれるのが正直なところです。
 これらの道の駅は、すべて自らが国に企画提案した意欲的なところで、実現できる能力もあると見込まれたから採択されたのだとは思いますが、この方々が目指す「地方創生」って、じゃあいったいどんなものなのだろう、との思いは頭をよぎります。
 パーク七里御浜、そして奥伊勢おおだいには、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
 
 余談ですが、パーク七里御浜の3階にあるレストラン「ごちそうダイニング 辻さん家」はおススメです。これも補助金でやっているのかなあ。(パーク七里御浜「ごちそうダイニング」に行ってみた 2015年6月14日

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