2016年1月24日日曜日

すずか輪ゴムグランプリに行ってみた

 今年で第3回目になるという すずか輪ゴムグランプリ を見に行ってきました。

 輪ゴムグランプリとは、市販の輪ゴムを動力にした車(ミニカー)で、どれだけ長い距離が走れるかを競うものです。そもそもの発祥をわしはよく知らないのですが、どうも平成18年に、兵庫県姫路市で「ゴム・ワン グランプリ」として始まったのが由来のようです。

 鈴鹿市といえば鈴鹿サーキットが有名ですが、ホンダを頂点にして無数の自動車部品製造業が集積しており、名実ともに「日本のモータータウン」というイメージがぴったりの街です。
 これらの自動車関連企業は常に高精度や軽量化、コストを厳しく求められています。「すずか輪ゴムグランプリ」は、そこで培われた技術力と開発力を、輪ゴムカーの制作と競技を通じて広く市民に知ってもらうことが目的で開催されているとのことです。
 会場は、大型ショッピングセンター 鈴鹿ハンターの2階です。市内の企業の製品を展示する「鈴鹿市ものづくり企業交流会」の中のイベントとして開催されていました。


 上述のように、鈴鹿市には自動車(四輪)や、サーキットがある関係でバイクのカスタムパーツなどを作る企業が多く、企業交流会の出展もそのような製造業企業が多くを占めていましたが、インスタントコーヒー製造、みそ・しょうゆ醸造、あられ製造といった食品製造業の出展もあり、大変多様な産業を抱えていることを再認識しました。


 それはさておき。
 午後1時半ころから、鈴鹿ゴムワングランプリが始まりました。出場するのは14チームで、市内企業のほか、鈴鹿工業高等専門学校からも3チームがエントリーしていました。
 ショッピングセンター内で行ったためもあるのでしょうが、コース周辺には200名以上の関係者や観客(一般市民)が集まり、かなりの熱気でした。


 ルールは簡単で、輪ゴムカーをスタート地点から走らせ、一周300メートルのコースを何周回るかを競います。スピードは関係なく、持久力、持続力の勝負です。


 姫路科学館のホームページによると、輪ゴムグランプリ(ゴム・ワン グランプリ)のルールとして、
・市販の輪ゴム(No.16・直径約3.8cm)を3本のみ使って、車輪を回して進むこと
・ゴムをまく回数は、ゴムが切れなければ何回でも可
・車体サイズは幅20cm、長さ30cm以内。車輪は4つ。車体の材料は自由
 などのかなり詳細な規定があります。鈴鹿もこの規定に依拠しているものと思われます。


 スタート地点で手を放すと、輪ゴムカーは勢いよく走りだします。トラックには高さ数cmの壁が作られていて、これに沿って走っていく仕組みです。コースには10cm置きに旗が立っていて、輪ゴムカーの動力が切れて停止した地点を、審判員が計測します。
 ちなみに、過去2回の輪ゴムグランプリでは138.6mが最高記録だったそうです。いかにもちゃっちいミニカーが輪ゴムだけで100メートル以上走るとは、にわかに信じがたいのが正直なところです。


 実際に、各チームが順番にスタートしますが、ほとんどは10mくらいで止まってしまいます。コースから外れたり、途中で勝手にUターンして逆走してしまうものまでありました。製造業のプロが ~お遊びとはいえ~ 作っても壁に沿わせて長い距離を走らせるのは意外に難しいことのようです。
 そんな中で、200m(コース7周!)も走る驚異のマシンも現れ、会場に駆け付けた多くのファンの歓声を受けていました。

 わしが以前このブログに書いた「いせヘボコン」にも共通していますが、このような一見ばかばかしいゲームであっても、真剣に取り組めば面白いし、見に来る人もたくさんいるのです。これは広い意味では地域の産業振興に必ずいい影響を与えるでしょう。


 鈴鹿市の地域性として特筆すべきなのは、鈴鹿市は市内の製造業中小企業の人材育成や技術相談に特化した「鈴鹿市ものづくり産業支援センター」という部署を市役所内に持っていることと、鈴鹿商工会議所、鈴鹿高専、鈴鹿医療科学大学が核になった「SUZUKA産学官交流会」という異業種交流組織があり、活動がたいへん活発なことです。
 鈴鹿市の場合は市内に高等教育機関が多く、もともと製造業が強いこともあって、製造業にターゲティングした施策が打ちやすいことは確かですが、多くの市町村にあっては、地域内にある産学官がうまく連携していないという課題を抱えています。
 この意味で、鈴鹿市の事例はベンチマークの対象になる、立派な成果を上げているものだと思えます。

■鈴鹿市ものづくり産業支援センター   http://www.city.suzuka.lg.jp/gyosei/annai/shien/index3.html
   

0 件のコメント: