2016年2月2日火曜日

サミットテロの危険性を減らすには

 伊勢新聞が10日ほど前に、志摩市教育委員会がG7主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に関連してテロの危険があるとして、市内の小中学校に対し、開催期間前後の運動会実施の自粛を呼びかけたことを報じていました。これについては、ああそんなものかと思っただけでしたが、近鉄がサミット警備に伴って、会場付近に乗り入れる近鉄志摩線の賢島~鵜方間の運行を開催期間の1週間ほど前から運休する方針としたとか、4月末にジュニアサミット開催が予定されている桑名市の会合で、桑名警察署の警備課長が「テロの発生は否定できず、むしろ危険性は高まっていると思ってほしい」と警戒を呼び掛けたというニュースを見ると、考えたくはないことですが、これはやはり世界情勢から判断して、何らかのテロ攻撃が行われる可能性は我々が漠然と考えている以上に高いもので、むしろ避けられないと覚悟したほうがいいのかもしれない、とさえ思ってしまいます。
 何事によらず、自分は死んでもいいと腹をくくった人間が、刃物なり銃器なり爆弾なり毒ガスなり放射性物質なり、どんな手段を使ってでも他人を殺傷してやろうと仕掛けてきた場合に、これを完全に防ぐことは極めて難しいことです。
 しかも、日本では警察にせよ海上保安庁にせよ自衛隊にせよ、残念ながら ~と言うか、ありがたいことにと言うべきでしょうが~ ほとんど対テロの実戦経験がありません。
 できる限りテロの被害を少なくし、あわよくばテロを未然に防ぐためには、やはり一般市民が不審な人物やモノ、不審な行動などに気をつけて、警察と連携を密にして対処していくほかはないでしょう。



 三重県警察本部もホームページにサミットコーナーを設けて、不審者等の発見・通報への協力を呼びかけています。これは大変大事だし、有効な呼びかけだとは思いますが、それではわしが伊勢志摩地域内を仕事なり遊びなりでうろついていて、胡散臭げな人物とか危険運転をしているクルマなんかを見かけたとして、実際に警察に通報するかと考えると、やや疑問に感じる部分、なしとはしません。(もちろん、怪しげの程度によるでしょうが。)
 
 なぜか?

 単純に考えて、面倒くさいからです。
 電話するとしても、単に自分が怪しいと思っているだけなので、そもそもそれが通報に値するほどに重要な懸念なのかは我ながら半信半疑でしょう。そんな通報を緊急電話の110番にするのも気が引けるし、かといって警察署の電話番号を調べて電話するのも煩わしい。
 しかも、わしもふくめて大部分の一般市民は警察に緊急通報した経験などないので、警察官に何を伝えたらよいのか、せめて人相とかナンバーとかは控えておくなり写真でも撮っておいたほうがいいのか、警察からはどんな質問をされるのか、それは本当の話ですか?、よく見たのですか?と逆に詰問され、警察も忙しいのですぐにはそちらに行けません。夕方までに見ておきます、などとあしらわれるのが関の山ではないか、などと不安が次々広がっていきます。
 わしなど小心者なので、通報してあとからいろいろ質問され、自分が取り調べられるのも嫌だし、それに付き合う時間もないし、そもそも怪しいなどと自分が勝手に思っているだけなので、怪しがられた人は実は善良な市民かもしれず、それではその人にも警察にも面目ない、と思い、やはり通報など大げさなことはやめてしまおうと考えるかもしれません。

 このようなとりとめのない不安を断ち切るにはどうしたらいいかと考えると、対応策は次の2つではないかと思います。

その1
 通報する時に、空振り(誤報)でもいいので、気軽に通報してほしいと十二分にアナウンスする。警察に通報する時には、どんな点を教えてほしいか(容貌、服装、身長、行動、荷物など)、どんなことを注意して観察すべきかのポイントを事前に明示する。
 また、証拠写真は撮ったほうがいいのかとか、誰もがスマホを持ち歩く現代、それをどう使えば有効かなどのアドバイスもできるだけ周知しておく。

その2
 通報した情報が実際にどう処理されたかをちゃんと報告する機会を設ける。ホームページによる結果公開でももちろんかまわない。せっかく勇気を出して行った通報がどう扱われ、結果的に役に立ったのか、それとも間違っていたのか、は誰もが知りたいところ。むしろ結果公表によって市民も通報してよかったと実感できる。

 こう書くと、2つとも警察にとってあたらな負担になるかもしれません。しかし、警察が市民に通報を呼びかける以上、つまり、相手にこうしろと言っている以上、自分たちも変わらないと接点が生まれないのです。
 これはまさに警察の「ソフトパワー」です。県警はこの意味でも実力を試されていると言えるでしょう。(1も2も、市民ボランティアを活用する方法も考えられます。)


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