2016年2月3日水曜日

伊賀越「アルコールゼロしょうゆ」を使ってみた

 イスラム教徒向けの、戒律に従って製造されたことが第三者認証されている食品、いわゆる「ハラール認証食品」への注目が高まっています。
 今後、イスラム圏でも日本食への需要が高まると見込まれることから国内の食品メーカーがこぞって参入しており、三重県内の企業でも製造しているところがいくつもあるやに聞いてはいましたが、先日、近所のスーパーで、伊賀市の老舗醸造メーカー 伊賀越による「アルコールゼロしょうゆ」なるものを発見したので早速購入してみました。

 ご承知の方も多いでしょうが、一般的なしょうゆには微量のアルコールが含まれています。
 現在のしょうゆ造りでは最終工程で熱消毒されるためにアルコール分が飛んでしまうことから、あえて少量のアルコールを添加しているケースが多いようですが、本来は醸造の過程でアルコール分は自然に生成され、それがカビを防いだり、しょうゆ独特の香りを高めるなどの役割も果たしているそうです。

 イスラム教徒にとってアルコールは禁忌です。しょうゆメーカーはハラール認証を得るべく、味を落とさずにアルコール分をゼロにする製法の開発にしのぎを削っているようなのです。
 このしょうゆも肩ポップに「ゼロ」と大きく表示されているのみならず、特許出願中などとも書かれています。いったいどんな味がするのでしょうか?


 ボトルの裏面を見ると、原材料が書かれています。確かに普通のしょうゆで必ず見かける「アルコール」という標記はありません。


 伊賀越のホームページによると、
しょうゆ本来の美味しさはそのままに、
○アルコール0.1%以下(独自の技術で醤油に含まれるアルコールを限りなくゼロに近づけました。)
○天然醸造製法(日本の気候で300日以上ゆっくり熟成 発酵・熟成期間において<酵母><酵素><乳酸菌>無添加)
 に特化した、安心・安全なお醤油が誕生しました。(特許出願中)
 とあります。
 ノンアルコールビールと同じで、アルコール含有率をまったくゼロにすることはできないものの、ほぼゼロに近い0.1%以下にしているようです。
 特許出願中とありますが、具体的に製法のどの部分が発明に当たるのか、つまり、どこに新規性や進歩性があるのかはよくわかりません。いずれ出願内容は公開はされるのでしょうが。

 では、実際にどんなしょうゆなのか、比較がしやすい食材として、絹ごし豆腐に普通のしょうゆ(イチビキ国産丸大豆しょうゆ)と、このアルコールゼロしょうゆをかけてみました。


 見た目は普通のしょうゆと比較しても違いはほとんどわかりません。
 しかし、実はこの写真を撮影した時点で、違いははっきりわかりました。
 と言うのも、ゼロしょうゆのほうは香りがまったくしないのです。普通のしょうゆはこれくらいの量でも香りがかなり強く漂ってくるので、この違いは大変に顕著だと言えます。

 で、肝心な味のほうですが、これは確かにほとんど違いがわかりません。ゼロしょうゆのほうがやや濃いめで、しかも甘口のような気はしますが、そもそもしょうゆはメーカーや製法によって味はかなり違うので、ゼロしょうゆ特有の個性ではなく、伊賀越というメーカーの濃い口しょうゆが全体に甘口なのかもしれません。いずれにしろ、アルコールが入っていないからおいしくない、ということはまったくありませんでした。
 
 ただし、このゼロしょうゆ、値段は相当に割高です。200ml入りで税込375円するので、ざっと考えて普通のしょうゆの2倍の値段です。香りが弱いので、冷奴にかけるよりも、煮物などに向いているように思いました。

 もっとも、ハラール認証だから日本人には受け入れられないような味覚に仕上がっているわけでは決してありません。日本人が使ってもそれなりに満足はいくと思います。

■伊賀越ホームページ   http://igagoe.tennengura.jp/index.html
 

0 件のコメント: