2016年3月14日月曜日

高田本山前の「ぼんぼり」に行ってみた

 三重県内の宗教施設はもちろん伊勢神宮が世界的にも有名なのですが、津市には浄土真宗の一宗派である高田派の総本山 専修寺(せんじゅじ)というお寺があります。
 このお寺は幼稚園や高校も経営しており、津周辺は真宗高田派がご宗旨の家が非常に多いので市民の方はよく知っていると思いますが、観光地としては実はあまり有名ではなく、それだけに実際に訪れてみると、境内があまりに広く、かつ門や本堂、御影堂などの大伽藍が建ち並び、京都か奈良にでも来たかのような錯覚を思えるほどです。
 しかも専修寺の周辺は、お寺を中心に町家が密集して建ち、周囲がお堀(環濠)で囲まれている、いわゆる寺内町の町割りが現在でもはっきり残っています。町内を散策すると、昔の時代にタイムスリップしたかのような気持ちになる、ちょっと不思議な、そしてまだ来たことがない方はぜひ一度訪れてみることを強くおススメできる街でもあります。
 先日、所用で津を通った時、少し時間があったので、その高田本山専修寺の門前に2年前にオープンしたという地産地消ビュッフェ ぼんぼり に初めて行ってみました。


 まずは何を措いてもお寺にお参りするのが先です。
 専修寺は16世紀中ごろ、ちょうど室町時代後期のいわゆる戦国時代に、親鸞上人の系譜を引く真慧上人なる高僧が建立したもののようです。ちなみに、ここには親鸞真筆の「西方指南抄」と「三帖和讃」という書物が伝えられており、いずれも国宝に指定されています。(ちなみに三重県には国宝が4つしかないので、そのうち2つは専修寺にあることになります。)


 3月末から秘仏である一光三尊佛の御開帳があるとかで、参詣者を迎えるための仮設参道工事などが行われていました。境内には工事関係者以外ほとんど人がおらず、ほぼわしの貸切状態です。もったいない。

 で、お参りの後、山門から道を挟んで向かいにある、ぼんぼりの店内に入ってみました。
 先ほどはビュッフェの店と紹介したのですが、正しくは「手づくり惣菜の店」ということらしく、可能な限り季節の地域食材を使って手作りした惣菜を提供するのがコンセプトだそうです。基本は量り売りスタイル(100gあたり220円)で、豊富なメニューが用意されています。
 

 津というのか、ここ専修寺がある一身田(いしんでん)地区というのか、名物料理とか、特産品って何だろうと考えてみるのですが、あまり思い当りません。しいて言えば津はうなぎが名物で、人口一人あたりのうなぎ屋の数が日本一多いそうではありますが。

 実際にお惣菜を見ても、いわゆる家庭料理的なメニューが多く、特に「津」が意識されているわけではないようです。
 逆に言えば、野菜とかひじきの煮物や、酢の物、焼き魚、天ぷら、唐揚げ、フライ、蒸し物などなど、誰にでも馴染みのある定番の料理が一通りそろっていて安心感があります。


 種類は20種類くらいはあって、ハッキリ言ってどれも美味しそうなので目移りしてしまいます。
 お惣菜は持ち帰りもできますが、食事希望の人は、係りの人にそう伝えて席を確保してもらってから、好きなお惣菜を選ぶことになります。

 わしが選んだのはこんな感じ。がんもどきと大根の煮物、ナスの揚げ煮、シシャモの南蛮漬け、蒸し鶏サラダ、茶わん蒸し、そしてごはん。
 茶わん蒸しだけが特別料金で250円くらい。あとは量り売りです。味噌汁は食事のお客には無料でサービスだそうです。これで約1000円でした。


 味のほうですが、たいへんおいしかったです。ついつい箸が進んでしまいます。
 わしが入店したのは11時30分くらいで、店内にはちらほら人がいた程度でしたが、12時過ぎると食事のお客さん、お惣菜の買い物のお客さんが次々とやってきて、かなり繁盛している感じでした。
 明るい店内で一見さんでも入りやすいので、専修寺参拝や一身田寺内町散策のさいにはぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。


 これは三重大学のある先生から聞いた話ですが、留学生を県内観光に連れて行くと、一番喜ばれる場所は伊勢神宮でもミキモト真珠島でもなく、ここ、高田本山専修寺だとのことです。9割はそうだったと言っていました。
 理由は簡単で、伊勢神宮は森に囲まれた荘厳な雰囲気はともかくとして、建物自体が質素だしよく見えないので、それほど驚かない。しかし、専修寺は先述のように周辺からして歴史的なたたずまいの家並みで、立派な門があって、中に入ると巨大な木造建築がある。こんな凄いものが三重県にもあるのか!という感じで驚き、かつ喜んでくれるとのことです。外国人が喜ぶ観光地や景勝地が、往々にして日本人の一般的な予想と違うことはしばしば指摘されますが、専修寺もその典型的なスポットのようです。

 津市や、一身田寺内町地区のみなさんは、観光PRにも熱心に取り組んでおり、寺内町の館という資料館があったり、ホームページも充実しています。しかし、多言語対応はあまり進んでいないようです。
 以前もこのブログに書きましたが、三重県内で一番外国人観光客が多い市は、実はここ津市なので、もう少しこのアドバンテージを活かし、外国人観光客をここへ誘導する仕掛けをすれば面白い発展が見込めるのではないでしょうか。

■手作り惣菜の店 ぼんぼり  http://bonbori.net/
 店内の写真撮影のお願いをしたところ、快くOKをいただきました。感謝申し上げます。

■真宗高田派本山 専修寺  http://www.senjuji.or.jp/index.php

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

外国人宿泊者が多いのは一志郡であって津市ではない。ミスリードよくない。
大門(笑)にも来ないのにどうやって一身田へ?

半鷲(はんわし) さんのコメント...

 旧一志郡内に行くには、旧津市内を何らかの形で経由しなければ行けないわけです。仮に海外集客を進めようとするのなら、同じ現津市内に大門や一身田といった大きなお寺があって集客資源になりうるのですから、新しい周遊ルートを考えようという発想は何ら不自然ではないと思います。
 どうやって一身田へ? それはみなで考えましょう。最初から無理と決めつけるのはいかがかと。