2016年3月21日月曜日

JR東海・伊勢車両区が3月末で廃止へ

 鉄道マニアの間ではすでに公知の事実のようですが、JR伊勢市駅に隣接し、ディーゼルカー(気動車)の点検とか簡単な部品交換などの修繕を行ってきたJR東海 伊勢車両区が、今月末で廃止されることが中日新聞に報じられました。(3月19日付け朝刊三重版 「電化の波、118年に幕 JRの伊勢車両区」)

 伊勢車両区は明治31年に当時私鉄であった参宮鉄道の山田機関区として始まり、鉄道国有化、さらにJRへの移管を経て平成13年に現在の名称になりました。
 愛知県内のJR武豊線が平成27年3月に電化されたことに伴って、ディーゼル車の管理業務は名古屋車両区(名古屋市)と美濃太田車両区(岐阜県美濃加茂市)に集約され、現在伊勢車両区で勤務する28名の社員は名古屋地区の各職場に移る予定とのことです。


 伊勢車両区はJR伊勢市駅と、その北側にある近鉄伊勢市駅の間に挟まった位置にあります。
 JR駅のホームから見ると、広大な敷地にたくさんの線路が扇状に敷設されている光景を見ることができます。



 わしが小学生の時までここは蒸気機関車が貨車や客車の出し入れをしていて、煙をもくもく吐き、轟音を響かせながら敷地の中を行ったり来たりしているのを眺めていた記憶があります。
 しかしその当時から、国鉄参宮線と近鉄の輸送量というか、活気というか、格差というのかは子供の目にも歴然としていて、現在とほぼ同じように、ここはあまりひと気もなく、 ガラーンとした空間であったように思います。

 この写真は近鉄駅の上り線のホームから撮ったものです。
 車両の清掃や点検業務はこのピットのような場所で行われており、夜間、明かりの下で作業員がせっせとディーゼルカーをブラシで洗っているのを今でも見かけます。


 わしも中日新聞を読んで、初めて伊勢車両区の事務所に行ってみたのですが、当然ながら関係者以外立ち入り禁止で、中の様子は全くうかがえませんでした。


 しかしまあ正直なところ、多くの伊勢市民は100年以上の歴史がある車両区が廃止されると聞いても、さほど大きな感慨はないと思います。(実際に、記事によるとJR東海も廃止にあたって式典などは行わないとのことで、淡々と閉鎖されるようです。)
 
 むしろ関心があるのは、3ヘクタール近くはあると思われる、跡地の利用ではないかと思います。
伊勢市の市街地は、伊勢神宮・外宮の門前町として発展してきた経緯があるため外宮から放射状に東側に広がっていますが、それが明治末に現在の形で鉄道が敷設されたため、行き来が寸断され、市街地が一体的に面的利用できていないという懸案を抱えています。
 客観的に見て、今後JR参宮線が立体化されることは未来永劫ないと言えますが、仮にここが空地となり、市街地再開発や道路敷設などが現実的に考え得るようになれば、市内道路のボトルネックの一つである変則的な吹上町踏切も少しは改善される可能性が生まれるかもしれません。(わかりませんけど)
 一方で、市街地の中心に当たる超一等地ではあるものの、都会と違ってデパートやショッピングセンターが建つことは考えにくし、高層マンションも需要はあまりなさそうだし、ニーズとしては次回(平成45年)の第63回式年遷宮をにらんだホテルの建設とか、まあやはり、地方都市では駅前に一番求められる駐車場が最も現実的な活用方法にも思えます。 

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