2016年3月24日木曜日

豪商あっきいくんはこんなことをやっていた

 先日、松阪市民活動センターで開催された「市民参加の企画会議」というワークショップに行ってみたのでレビューします。
 ちなみに、以前このブログでも紹介したことがある、このビルの1階にあった松阪てつどう館が廃業して空っぽになっていたのには驚かされました ~ちなみに、現在テナント募集中だそうです~ が、それはさておき。
 市民参加の企画会議は、地域にある課題を、地域の住民が主体となり、地域にある資源を使って解決するビジネス、いわゆる「コミュニティビジネス」を新たに立ち上げたいと考えている人を対象に、あらかじめビジネスのアイデアを提出してもらい、それに対してワークショップに集まった人々が、自分の目線からアドバイスやブラッシュアップのためのアイデアを出し合うというものです。
 松阪市は、これはおそらく三重県内の都市にはほかにないし、たぶん全国でも珍しいと思いますが、松阪市役所、NPO法人Mブリッジ(松阪市民活動センター)、松阪市内の商工会議所と2つの商工会、三重県信用保証協会、日本政策金融公庫、の7団体が 松阪商人サポート隊 という創業支援組織を結成しています。
 今回のワークショップは、サポート隊の中のNPO(Mブリッジ)と松阪商工会議所の共催という位置づけであり、まさに地域課題をビジネスで解決する「地域の課題解決ビジネス」(コミュニティビジネス)を支援するためのベストなサポート体制で開かれたものです。

 もっとも、ワークショップ自体はそんなふうな固い話はまったくなく、大学の教員だというファシリテーター(ワークショップデザイナーなる有資格者だそうです)が、参加者の半分ほどはお互い見ず知らずの関係であったところを、場の雰囲気を和ませつつ、皆が意見を言いやすい、突拍子もない面白いアイデアが出やすいようにリードしてくれ、わしも仕事上、このような企画をすることもあるので、大変に参考になる有意義な時間でした。

 実はこの日はシリーズものの2回目、最終回に当たる回でした。
 コミュニティビジネスのアイデアを発表した皆さんは4人。この方々は第1回目の時に、地域の課題解決ビジネスとは何か?、とか、取り組むためにはどうしたらよいのか?、などについて勉強しており、自分たちがやりたいと思っているビジネスアイデアの内容を肉付けする作業に取り組んできました。

 アイデアは、「松阪にビジネス交流会を立ち上げよう」、「障がいがある子供さんのサポート事業」、「松阪産の綿と藍による新商品開発」、「高齢者向けの移動スーパー」の4つ。
 発表者からのプレゼンを聞き、参加者は関心があるアイデアの発表者のテーブルに分かれて付き、そこでそのアイデアの良いところ、悪いところ、実現するためにはどうしたらいいか等をブレーンストーミングふうに意見交換します。
 アイスブレーキングのための自己紹介カードのようなギミックや、付箋にアイデアやコメントを書いてボードに張り付けるなどの手法はブレストの定番と言っていいと思いますが、そのやり方にファシリテーターの工夫が凝らされていて、考えてみると、わしもかつては職員研修とかでこんなワークショップをよくやらされていたけれども、最近とんと参加機会がないなあ・・・などと思い起こし、アイデアを出して、絞り込んでいくためのツールは、それこそ日進月歩で、新たな方法やスタイルが次々生まれてくるのだなあ、などと妙に感心しました。

 わしは「松阪産の綿と藍による新商品開発」のグループに入ったのでしたが、メンバーの属性はバラバラでした。
 まあ、松阪には松阪木綿という江戸時代から続く伝統工芸品はあることは知っていても、実際に松阪市内で木綿を栽培している農業者がいたり、その木綿を草木染でいろいろな色に加工できる染織家がいたり、ということには驚いていましたし、メンバーの中にたまたまデザイナーの人がいて、商品開発にあたってのマーケットインの考え方とか、他との差別化要因の研ぎ出しといった適確なコメントをしてくれたので、一同大いに勉強になったりもしました。

 もっとも「松阪産の綿と藍による新商品開発」はまだ緒に就いたばかりで、まだまだアイデア段階なので、今後このワークショップで出た意見を参考に、さらにブラッシュアップを続けていくという結論で今回はお開きとなりました。
 わしにとっても大変勉強になる機会であり、この場をくださったNPO法人Mブリッジと松阪商工会議所に感謝いたします。

 余談ですが、わしはその時、松阪商人サポート隊は発足してそろそろ2年となりますが成果は出ているのですか、と聞いてみました。
 すると、
・松阪商人サポート隊のキャラクター「豪商あっきいくん」をチラシやポスターに入れるようになってから、創業や起業、ビジネスセミナーの堅いイメージが和らいだのか、以前より参加者が増えた。
・NPOと商工会議所がタッグしていることでコミュニティビジネス、ソーシャルビジネスへの関心層を掘り起こすことができ、他の市で行われている創業塾に比べて多数で多様な参加者が確保できている。
・日本政策公庫が加盟していることで、創業希望者のビジネスプランがしっかりしている場合、融資がスムーズに行われるようになっている。
 といったような数多くのメリットが生まれているとのことでした。
 全国各地でわけのわからない「ゆるキャラ」は大量製造されていますが、豪商あっきいくんの意外な頑張りもまた新しい発見でした。

■松阪商人サポート隊   http://m-shounin.com/

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