2016年3月3日木曜日

新宮港への客船誘致が好調

新宮市役所HPより
 紀南新聞ONLINEによると、先月末、和歌山県・新宮港に入港する客船への対応充実を目指す官民共同の協議会、「新宮港クルーズ客船受入協議会」の第1回会議が開催されました。
 新宮港は、熊野古道が世界遺産を登録されたのを機に新宮市や和歌山県が大型豪華客船(クルーズ船)の誘致に積極的に取り組んでいます。
 実際に近年の寄港数は順調に推移しているそうで、地元への経済波及効果も高いことから、さらにおもてなしを充実させてクルーズ船の再来や下船客の市内周遊を図るため、新宮市役所や新宮市観光協会、漁協、商工会議所、料理飲食業組合、菓子組合、バス会社などで協議会を立ち上げたとのことです。
(3月2日付け まちなか誘客をいかに 新宮港客船への対応協議
 クルーズ船は利用客に富裕層が多いことから全国で誘致合戦が展開されており、横浜や神戸、博多などの定番のほか、ここ新宮や、四日市、清水、敦賀、金沢など各地の地方港が、アジア諸国の日本旅行ブームなどもあってクルーズ船を受け入れている状況だそうです。
 しかし、わしは不覚にも、新宮港にそれほど多くの船が入港していることを知りませんでした。


 そこで、実際にどれくらい入港しているのかを新宮市役所のホームページで見ると

・平成26年入港実績
  にっぽん丸(22,472t)など延べ4隻

・平成27年入港予定(注:実績ではありません)
  ぱしふぃっくびいなす(26,518t)など延べ9隻

・平成28年入港予定
  飛鳥Ⅱ(50,142t)など延べ5隻

 とのことで、必ずしも船の数が右肩上がりで増えているわけではなさそうなものの、同じ船が何度か来航するとともに、新しい船の寄港が増えているといった良い傾向は見られるようです。
 
 紀南新聞の記事に戻ると、新宮港クルーズ客船受入協議会の席上、事務局からは出迎え・見送りや振る舞い、物産販売などを行っており、経済波及効果としては27年11月の飛鳥Ⅱ入港時の概算が約489万円だったとの説明があったそうです。
 飛鳥Ⅱは乗船定員が800名なので、500万円に満たない効果が大きいと呼べるかは微妙ですが、これが一度に地元に落ちるというのは新宮市の経済規模ではインパクトが大きいことは間違いありません。
 一方で、乗船客の多くは名勝である那智の滝や、マグロを目的に市外(那智勝浦町)に出向いてしまっており、新宮市内に十分に誘客できていない問題も取り上げられました。
 これは、外国人などの観光客が多くやって来る地方都市に共通する問題であり、協議会の出席者からも発言があったように、地域ならではの交流や体験を観光商品としてブラッシュアップしていくほかないでしょう。
 同じく出席者からは「この地を選んで来る人は自然や歴史に興味があるように思う」との意見もあったようで、これは熊野三山や熊野古道に近いこの土地ならではの強みであり、日本人観光客も潜在的な志向としてはすでにそうですし、中国人観光客も関心が買い物 ~いわゆる爆買い~ から、コト消費、つまり「体験」に移ってきていると言われていることを考えると、新宮の大きなアドバンテージになるでしょう。

 とは言え、買い物の消費効果は大きいので、乗船客のお国柄や嗜好はよくよく考慮し、ある程度は外国人に好まれるような色合いなり、サイズなり、価格なりの商品開発は不可欠と思います。
 また、「熊野」は和歌山、三重、奈良の県境はありますが、もともと一体感の強い土地です。新宮港を起点にした広域の周遊ルートづくりなども、皆が知恵を出して取り組むべきではないでしょうか。

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