2016年4月14日木曜日

阿部泰隆先生のHPに「はんわしブログ」が

***マニアックな内容なので、政策法務に関心がある方以外は無視してください***

 一応、わしもブログ管理者として毎日アクセス解析はしているわけですが、本当に偶然に、あるサイトのリンクからジャンプしてきたアクセスを見つけ、元を辿って行ったら、何と有名な行政法学者である阿部泰隆さんの「弁護士 阿部泰隆のホームページ」という、そのまんまの名前のホームページからだったので驚きました。
 阿部先生は吾妻大龍なるペンネームで、“市長「破産」”という小説を出版されています。その本について検索したところ書評を見つけ、「わかりやすく書いてある」とのことで、北海学園大学学園論集なんかと一緒に、はんわしの評論家気取りも取り上げていただき、リンクを張ってもらったほか、全文を引用してくださっていました。
 たいへんハッピーなので、メモらせていただきます。

■阿部泰隆の最新ニュース  http://www.eonet.ne.jp/~greatdragon/hotnews.html

 わしが阿部先生の「行政の法システム」(上下巻で1万円くらいした)をけっこう真面目に読んでいたころ、地方自治体職員の、特に法学部出身者の間では「政策法務」がブームになっていました。地方制度改革によって地方自治体の活動領域は広がり、自立性が重要になる。そのためには政策法務のスキルが必須である。と叫ばれていましたし、職員研修センターでは曽和俊文先生や木佐茂男先生といった重鎮による政策法務研修もよく行われていました。

 実際に、三重県でも法定外目的税である産業廃棄物税の創設など、全国に先駆けた政策法務の取り組みがありましたし、全国で見ても、廃棄物や都市開発などの分野で、国による法解釈や行政実例に囚われない、その地域特有の事情を加味して最適な解を導くような、政策法務目線による条例や規則の制定などが多くありました。

 しかし、小泉政権の地方制度改革(いわゆる三位一体改革)によって地方自治体は財政難となり、自立した地方政府といったような理想論よりも、いかに国に取り入って交付金や補助金を取ってくるかといった財源誘導競争、ロビイング競争が幅を利かせるようになってきました。
 わしの目にも政策法務の後退は顕著で、三重県庁でも今は政策法務研修などやっていないのではないかと思います。(よく知らないけど)
 また、そういうスキルを持つ職員を使いこなせるような県庁幹部も皆無と言っていい状況になってしまったのです。

 むしろ気を吐いているのは松阪市や伊賀市といった基礎自治体であり、手話を言語と認める手話条例(松阪市手と手でハートをつなぐ手話条例)の制定とか、同性愛者のカップルをパートナーと認める証明書を交付する制度(伊賀市パートナーシップの宣誓の取扱いに関する要綱)の実施といったような事例が生まれています。
 この意味では、法でカバーしきれない住民生活の課題や矛盾を、法的な思考で解決しようとする政策法務の取り組みは相変わらず有用だし、確かに根付きつつあるとも言えそうです。

 残念ながら「地方創生」はバラマキで終焉しそうな気配ですが、平時にこそ乱を忘れず、というべきか、本当にカネがなくなり財政も社会保障制度も崩壊し、不可逆的なところまで人口減少が進み、国に頼らず、だれにも頼らず、住民自身で知恵を出して社会課題に対応していくほかない時代は、意外に近く、数年後にはやって来るのかもしれません。
 その時に自治体にどれくらい政策法務力があるのかは基礎体力といってよく、存続するところと、成り立たなくなるところは、それによって決まるのではないかというのがわしの見立てではあります。

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