2016年5月5日木曜日

梶賀のあぶり真空パックをばらしてみた

 三重県尾鷲市にある小さな漁村である梶賀町(かじかちょう)が注目されています。
 尾鷲特有のリアス式海岸の先端部にあって、高度成長期以前、第一次産業が主力産業であった時代には、ここは漁場が目と鼻の先にある圧倒的な競争力を持つロケーションだったわけですが、今となっては市街地から遠く離れた地理条件が裏目になり、戸数は約100戸、人口は170人余りにまで減少しています。
 しかしここ梶賀町には、100年以上前から保存食として地域に伝わる「あぶり」という郷土食があります。数年前から地元のお母ちゃんグループが、それまで梶賀町以外に広く知られることがなかったあぶりを特産品として地域外に広く売り出すべく真空パック化し、「梶賀のあぶり」として商品化したところ、これがブレークし、今では尾鷲市を代表する地域特産品となっています。
 わしも尾鷲に行くと時々あぶりを購入していますが、正直、一般的にはまだまだあぶりは知られておらず、梶賀町だけで作られる小魚の燻製だの、手間暇かけた完全手づくり商品だのと聞いても、いまいちピンとこない方は多いと思います。
 そこで、いったいどんなふうな商品なのか、どんな味なのか、バラいてみた様子をご紹介しましょう。


 わしが購入したのは、小サバを桜の木の煙で燻製にしたタイプのあぶりです。尾鷲お魚いちば・おととで1パック750円(税込)で購入しました。
 真空パックを開けるとさらにフィルムに包まれており、これを外すと本体が登場します。
 長さが40センチ、幅1センチほどもあるかなりしっかりした竹串に体長7~8センチくらいの小サバがびっしりと並んで突き刺されています。20匹くらいあるでしょうか。
 5月5日の子供の日に無理やり引っ掛けると鯉のぼりにも似ていますが(似ていないか)、実際には頭とハラは切り落とされています。
 パッケージに印刷された<食べ方>によると、「封を切りそのままでお召し上がり下さい」「お好みにより電子レンジで30秒ほど温めていただきましても美味しくお召し上がりいただけます」とあります。
 ソフト燻製なので、身はカチカチに固いわけではなく、菜箸か何かで竹串から外すこともできますし、そのままガブリといってもいいでしょう。


 肝心の味のほうですが、適度に塩味がきいて噛むほどにサバのうま味が口に広がり、燻製の香りがして、なかなかいけます。酒のつまみに最適な感じです。
 逆に言えば、それ以外にどんな食べ方があるのかあまり思いつきません。身をほぐしてサラダに入れるとか、大根おろしと一緒に食べるとかなら思いつくのですが、あぶりの良さを生かしたメニューがもっと他に何かあれば、あぶり自体がさらにブレークスルーできるのではないでしょうか。
 ちなみに、今回は小サバを取り上げたわけですが、ほかにもイサギとか、小カツオなどの魚でもあぶりは作られています。それぞれに味や食感は違うので、いろいろ試してみる価値はありそうです。

 梶賀町の地図はこちらです。わしの私見ではありますが、公共交通機関は相当に不便であり、車以外で行くことは困難です。(国道311号線は整備済で、一部に狭い区間があるほかは普通に快適に走れます。)


 梶賀町自体は観光地ではなく、実際に行ってみてもごく普通の漁村で、レストランとか土産物店のように地域外の人がおカネを落とせるような施設はほとんどありません。
 しかし、あぶりが有名になってからは、道端で燻製の作業をしている風景を見にやってくる観光客も少なくないようですし、田舎特有の人懐こさというか、梶賀の人もわりと観光客を歓迎してくれている雰囲気はあるので、もし尾鷲方面にお越しになることがあれば梶賀町まで足を伸ばしてみるのもいいのではないでしょうか。尾鷲北ICから安全運転して40分ほどです。

■梶賀のあぶり<梶賀まちおこしの会>  http://www.ztv.ne.jp/mxgswxry/kajikaaburi.html

■東紀州情報発信ブログ  噂のご当地グルメ「梶賀のあぶり」って?
                  http://higashikishu-kousya.blog.jp/archives/3969920.html

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