2016年6月20日月曜日

日本サービス大賞「地方創生大臣賞」に三重県企業が

 6月13日、サービス産業生産性協議会(事務局:公益財団法人日本生産性本部)が、第1回「日本サービス大賞」の受賞企業を発表しました。
 これは、優れたサービスを表彰する日本で初めて(?)の表彰制度だとのことで、平成27年7月~9月に公募が行われ、全国の多種多様なサービス企業から853件もの応募があったそうです。
 選定は、一橋大学の野中郁次郎名誉教授が委員長に就任している審査委員会が
1.受け手の期待に対する達成度
2.サービスをつくりとどけるしくみ
3.サービス産業の発展への寄与
 の3つの基準により「優れたサービスをつくりとどけるしくみ」を定性的・定量的に審査したとのこと。
 その結果、31件が最優秀賞(内閣総理大臣賞)などを受賞しましたが、三重県からは2件の企業が地方創生大臣賞(普通の表彰なら優秀賞に相当か?)に選出されています。


海女小屋体験「はちまんかまど」  (事業者名 有限会社兵吉屋
選考理由
 伊勢志摩地方の「海女」ブランド活性化の火付け役であり、三重県や伊勢志摩の地域経済を支えるサービスである。海女小屋で海女と語り合いながら実際に獲った海産物を食し、海女文化に触れられる非日常の感動体験を、地域や宗教・文化を超えて提供し続けている。伊勢神宮の遷宮後も観光客は増加しており、近隣には海女の関連市場(土産物屋、直売所、カフェ、パワースポット等)が次々と創出され、地域の活性化に寄与している。


学校図書館運営サポートサービス (事業者名 株式会社リブネット
選考理由
 学校司書の育成やサポートを行い、図書館活用による教育の質の向上に取り組む学校図書館の運営サポートサービス。読書力が学力に関係するという学びの原点の重要性を訴求し続け、6%足らずだった三重県内の学校司書配置率を全国平均を上回る80%にまで高めることにも寄与。同社のサービスが全国約500校に広がっており、学校司書ビジネスの市場を大きく切り開いた。

 はちまんかまどは、もともと珍しい職業である海女と身近に接することができる体験型のレストランだそうで、三重県や志摩市などが海女(あま)を観光資源として売り出していることもあって、全国的に注目されているお店だそうです。
 地域資源の活用だけでなく、地域と交流できる機会を提供している点でもユニークなビジネスだと思います。
 ただ、わしは行ったことがないので詳細は知りません。むしろわし的に注目しているのは、株式会社リブネットのほうです。
 
 最近は公立図書館が民間企業に運営委託されている例も多くなりましたが、リブネットはこのような運営代行業務を、主に学校の図書室で受託していることが大きな特徴です。
 子供のころに読書の習慣が付くのは一生の財産と言えます。また、読書することで集中力が高まったり、じっくりと物事を考えるようになって学力の向上にもいい影響があると言われています。
 リブネットの学校図書館運営サポートは、三重県職員として長年、県立高校の図書室運営に携わってきた谷口とよ美社長が、平成14年に脱サラして開始した事業であり、平成27年度には小中学校の図書館業務受託が435校、大学図書館の受託が3館、公共図書館の受託(PFIも含む)17館にものぼっています。

 このような事業飛躍の実績により、平成20年には日経WOMAN「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2008リーダー部門」を受賞し、平成21年にはやはりサービス産業生産性協議会の「第5回 ハイ・サービス日本300選」に選定されています。
 三重県で創業したベンチャーとしては最も成功している企業ではないかと思います。
(リブネット創業の経緯と取り組みの様子については平成21年7月24日付けの東洋経済オンラインに特集記事があります。リンクはこちら。)

 沈滞している日本経済の活性化に、起業・創業の促進や女性の活躍は必要不可欠なものです。多くの関係者にリブネットのことを知っていただきたいと思いますし、これに続くベンチャーが次々生まれてきてほしいと思います。

■日本サービス大賞   http://service-award.jp/index.html

(補足)
 一部の報道には、日本サービス大賞が優れたサービス企業を表彰する初めての制度だなどと書かれていますが、リブネットが平成21年に「ハイ・サービス日本300選」に選ばれているように、これは必ずしも正しくないように思います。
 ハイ・サービス日本300選も、平成20年ごろに日本のサービス産業の生産性が国際的にも低いことは課題と捉えられており、経産省の肝いりで始まった顕彰制度でした。
 なお、ハイ・サービス日本300選には、やはり三重県企業で女性が経営者の有限会社イトーファーマシーが選出された例があります。

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