2016年6月25日土曜日

伊勢志摩サミット、事実上の営業補償へ

NHK 東海NewsWebより
 6月22日に開催された三重県議会6月定例会議において、5月に三重県内で開催されたG7主要国首脳会議(通称 伊勢志摩サミット)で、関係者の宿泊が当初の想定を大幅に下回ったため、多数の宿泊施設で経営に深刻な影響がでていることから、三重県知事が会長を務める任意団体「伊勢志摩サミット三重県民会議」が、宿泊に協力した宿泊施設を対象に実質的な損失補填を実施することを明らかにしました。
 各紙が報じています。

 伊勢志摩サミットでは当初、警備にあたる警察官や報道関係者など延べ50万人が宿泊すると想定され、伊勢志摩サミット三重県民会議内に設立された「宿泊予約センター」によって、地元の宿泊施設に対し、サミット開催中は関係者の予約を優先し、一般客は断るよう要請していました。
 ところが、熊本地震の発生や、アメリカ・オバマ大統領の広島訪問などにより、開催直前になって関係者の宿泊キャンセルが続出し、実際の宿泊者は約37万人に留まったため、宿泊施設側からは損失に対する補填を求める声が強くなっていました。


 県議会で損失補填への考え方について問われた、三重県の西城昭二伊勢志摩サミット推進局長は、宿泊取り消しや変更があった施設に対しては「宿泊予約センター」と各施設の契約に基づいて規定の取り消し料が支払われることになっており、「サミットは国の事業。県や県民会議は営業補償や損失補償ができない」と答えたものの、「協力してもらったすべての宿泊施設を対象に、集客に向けた取り組みの支援や、地域へのさらなる観光客呼び込みなどの対応策を検討している」とも回答しました。(6月11日付け中日新聞)

 その具体策として、6月22日の県議会では、宿泊に協力した三重県内の約300の施設を対象にして、経営向上のための補助金制度を創設することが明らかにされました。
 今後の宿泊客増加につなげるため、トイレの改修や従業員の研修を行う際の費用などに対して100万円を上限に全額を支援するというもの。
 予算の総額は3000万円で、県の予算でなく伊勢志摩サミット三重県民会議が財源を提供するとのことですが、NHKなどは予算総額が限られていることから、宿泊施設からはさらなる支援を求める声も上がりそうだと報じています。(6月23日付け)

 宿泊キャンセルの影響が大きかった宿泊施設は、小規模な事業者が多く、売り上げが立たないことから厳しい経営状況に追い込まれたところも少なくないと見られています。
 名目はともかく、この補助金は実質的な損失補填といえるでしょう。
 これを機に新たな設備投資と、前向きな経営姿勢の回復が進めば、伊勢志摩地域にとって災い転じて福となる、につながると思います。

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

補助金の財源提供が出来るのは、伊勢志摩サミット県民会議には剰余金があるわけです。これには課税されないのでしょうか。

イセオ さんのコメント...

自分の知っているところはサミット関係者は公定価格なので、いつもの年ならそれ以上のサービスと価格で泊まっていてくれたお得意様をお断りせざるを得なくなったのでその差額分の損失が大きいと聞きました。そう聞くとなるほどの話なので何かの対応は必要だったのではないでしょうか。

半鷲(はんわし) さんのコメント...

はんわしです。
匿名さま
 面白い視点ですね。伊勢志摩サミット県民会議なる組織のミッションが不分明ですが、任意団体なので剰余金は課税されるでしょう。伊勢志摩地域は平成25年の式年遷宮の際に土産物業者などが多数の申告漏れを税務当局から指摘されました。今回もその危険性は少なくないかもしれません。
イセオさま
 いつもありがとうございます。確かにキャンセル料はもらえるのでしょうから、この問題の本質は単価が高いお客の機会損失という点なのですね。