2016年7月17日日曜日

BizCafeよっかいち(2016.7)に行ってみた

 四日市市にある起業支援施設 ビズスクエア四日市 が毎月開催している「BizCafe(ビズカフェ)よっかいち」に行ってきました。
 これから起業したいという人や、すでに起業されている人、または新しいネットワークを求めている経営者や事業主などを対象に、ゲストスピーカーによるセミナーと参加者の交流会がセットになったもので、少人数のゆるい・温かい雰囲気で、ビジネスアイデアについて相談したり、経営の悩みをシェアする場となることを目的に行われています。(くわしくはこちらを)
 7月の講師は、日本モッキ 代表の中山拓氏。
 日本モッキは、「日本の森と木を次世代へ」をテーマに中山さんが昨年の4月に起業しました。
 国産木材の利用を促進することにより、荒廃しつつある森林の整備が進み、林業の活性化や森林環境の保全につなげていくことを最終的な目標に置いているとのことです。
 主力製品は、国産材を使った食器や玩具などの企画・販売、公共の木製設備の企画・設計などであり、以前このブログでも紹介した、クマをかたどった子供用の食器「森のおさら」は山形県木材産業協同組合の平成27年度の木工品プロダクトコンペにおいて山形県知事賞を受賞しています。


 中山さんのお話しの前半は、林業の現状と、人工林の荒廃の原因が森林と林業と取り巻く社会環境の大きな変化にあること、そして、数十年前に植林されたまま間伐もされずに放置され荒れ放題になっている「幽霊林」の増加を食い止めるためにも、木材で代替できるものは、できる限り国産材を使って代替していくべきではないか、という内容でした。
 この話も非常に興味深かったのですが、これは日本モッキのホームページにも概要があるので、こちらをお読みいただくとして、わしがこの日に特に聞きたかったのは、前述のブログでも紹介した「クラウドファンディング」についてです。
 
 いまや、起業家の資金調達方法としてすっかり定着してきた感があるクラウドファンディングですが、実際にそれを使って資金を調達した起業家の経験談を、恥ずかしながらわしはあまり聞いたことがありません。
 中山さんは、国内でも有名なクラウドファンディング・プラットフォームであるREADY FORを使い、 「森のおさら」(森のうつわ)の製造と宣伝のために30万円を募集しました。このプロジェクトは30万円の募集額に対して、1か月余りで42万円の申し込みを集めて成立しましたが、起業家の立場から使ってみた感想としては、
「どうしてもおカネが必要なときには、友人や親戚を一人一人訪ねて借金を申し込むだろうが、クラウドファンディングとは、要するにその借金申し込みをインターネットを使って行っているに過ぎない」
のであって、
「もし身近な人からおカネを借りることができるのであれば、直接借りるに越したことはない。」
というのことだそうです。

 中山さんによると、まずREADY FORに資金調達プロジェクトの申し込みをウエブで行うと、しばらくして先方から内容確認の電話があります。この時に、商品や事業計画について詳しく聞かれたが、日本モッキの場合は商品もしっかりしており、事業計画も実現性が高いものだったためREADY FORがプロジェクトを了承しました。
 仮に、あやふやな説明しかできなかったとしたら、READY FOR側から断ってきたのではないかということです。(実際に、この段階でREADY FORからプロジェクト化を拒否されるケースは非常に多いとのこと。)

 そして、READY FORに実際にプロジェクトがアップされますが、READY FORからの支援というのかアドバイスは、とにかくあらゆる友人、すべての知人にメールを送って、資金調達に協力してくれとお願いせよ、ということだったそうです。
 READY FORには専任の担当者がいて困りごとはアドバイスしてくれる、というふれこみだそうですが、実際にもらったアドバイスは、とにかくメールをたくさん送れ、何回も送れ、SNSにたくさん情報をアップせよ、ということだったそうで、実際に40万円以上の資金提供があったものの、そのほとんどは中山代表の知人から寄せられたもので、まったく知らない人が純粋にプロジェクトの内容に賛同して資金提供してくれた例はまったくなかったそうです。

 つまり、クラウドファンディングと言うと何か特別なことのように聞こえますが、要するに「知人への借金のお願い」と本質的には変わりません。READY FORはあくまでも、起業家の階段を半歩上げてくれるのを手伝ってくれるイメージだそうです。

 また、注意すべき点として、日本モッキの場合は目標を上回る支援申し込みがあったものの、このうち6~7万円は実際には入金されなかったそうです。支援者が入金を忘れたのか、カード決済がうまくいかなかったのか、原因は定かでないながら、この点は資金計画の目論見が狂ってくる話なので留意が必要とのこと。
 また、プロジェクトが成立すると、調達額(支援金額)の2割相当額は手数料としてREADY FORに徴収されます。つまり、総額の8割しか起業家には調達できないのです。
 この意味からも、もし直接借りられるならそのほうがはるかに手間もかからないし、確実だとのことです。

 このクラウドファンディングの話題のほか、「起業あるある」と題した、スタートアップしたばかりの起業家が必ず体験する不思議な出来事や失敗談とか、サラリーマンから起業する場合には会社は「円満退社」したほうが後々スムーズとかの、当事者しか語れないような貴重なお話を聞くことができました。
 
 このような機会を提供していただいたビズスクエア四日市に感謝するとともに、日本モッキのますますのご隆盛をこの場を借りてお祈りいたします。
 BizCafeよっかいちは、ビジネスに関心がある方なら基本的に誰でも参加できるので、ご活用いただいてはどうでしょうか(要予約)。

■日本モッキ ホームページ・オンラインショップ   http://www.nihonmokki.jp/
 

0 件のコメント: