2016年7月30日土曜日

三重県財政の現状と課題認識

★★★マニアックな内容です★★★

 先日、三重県職員を対象とした総務部財政課主催の説明会が開催されました。
 現下の三重県(庁)の、きわめて厳しい ~ごく常識的な表現を使えば「破たん寸前」の~ 財政状況を説明し、県職員内で危機感を共有することで、今年度予算の一層の倹約を呼び掛けたものですが、これは言うまでもなく来年度予算編成に備えて県事業の積極的な見直し、再編、縮小、中止が不可避であることを匂わせた内容になってもいました。

 この時に参加職員に配布された資料がわかりやすいものだったので、県の財政状況に関心がある県民や、地方財政を学んでいる学生の方々に参考になると感じたので紹介しておきます。

■三重県公式ウエブサイト

(注)正確にはリンク先のこの資料は5月に開催された平成28年度 第2回三重県行財政改革推進本部本部員会議で配布されたものであり、職員向け説明会の資料と同一ではありませんが、内容はほぼ同じなので紹介するものです。


 これによると、
1)三重県の普通会計の歳入は、平成22年度以降、県税収入は「増加」しているものの、一般財源収入全体として見ると「微増」にとどまっている。これは、県税の増収が、地方交付税交付金と臨時財政対策債の減少によって打ち消されているためである。
2)一般財源の主な充当先は、人件費、公債費、補助費など経常的に支出すべき経費が大部分を占めており、こうした義務的な経費が年々増加していることから、それ以外の投資的経費に向ける余力が失われてきている。
3)財政の硬直化を示す経常収支比率は95.8%(平成26年度)となり、47都道府県中38位(ワースト10位)である。
4)基金残高も減少傾向で、平成28年度末の残高は、平成22年度末残高の20%程度しかない。
 などとなっており、昨年末から今年年頭にかけての平成28年度当初予算編成の作業中において、247億円の財源不足が表面化し、これを何とかしのぐために、特別会計(電気事業会計・水道事業会計)から55億円を一般会計に繰り入れるという「奇策」を使ったことはマスコミでも大きく報道されました。

 もちろん、県としては歳入の増加や歳出削減にも取り組んでいます。
1)歳入確保として、個人住民税の徴収対策の促進や、三重地方税管理回収機構による徴収対策などによえう税収の確保対策を講じている。
2)平成26年度から「みえ森と緑の県民税」を創設し、県民への課税を強化している。また、県行造林におけるオフセット・クレジット(企業への排出権の販売)や、ふるさと納税の活用PRなどにも取り組んでいる。
3)国の低金利政策を活用して金利の低い5年債を発行することで公債費の抑制を図っている。
4)県単独補助金について、抜本的な見直しを行ない、思い切った廃止、統合、縮小等を進めてスリム化を図る。
 などです。

 歳出については、公債費、社会保障関係経費、職員人件費、の3つの割合が高いことから、これらについて何らかの対策が不可欠になります。
 ただ、
・公債費については、紀伊半島大水害(平成23年度)や台風17号等の災害復旧事業(24年度)に加えて、リーマンショック以降の国の経済対策への対応や、三重県総合博物館の整備費用などで県債を発行し、その償還が順次開始されるなどの要因で、公債費は今後さらに増加する見込みである。
・社会保障関係経費も増加傾向にあり、介護給付金や後期高齢者医療関係の負担が特に大きく伸びている。社会保障関係経費の多くは法令による義務づけ支出であって県の裁量が少ないうえに、高齢化の進展により今後も増加が避けられない。
・職員人件費については平成26年度以降増加傾向にある。業務運営方法の改善などを通じて、総人件費の抑制を図りながら、効率的で機動的な業務遂行のための組織体制・運営や弾力的な勤務形態などについて検討を進める。
 ということで、いずれも非常に困難で、現状を変えるためにはトップの強いリーダーシップと政治手腕が求められそうです。
 わし的には、現実問題として人件費の抑制しか取りうる有効な手段はないように感じますが、どうでしょうか。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

主幹クラスの職務不適合職員を首にすればいいだけ。

半鷲(はんわし) さんのコメント...

 こういう意見は必ず出てくるしもっともな面もあるのですが、現実問題として何をもって「職務不適合」とするのかの判断基準がないし、それをもって解雇できる可能性もゼロに近いでしょう。訴訟リスクを考えれば実現不可能です。
 

匿名 さんのコメント...

一般の三重県住民にはどんな影響があるのでしょうかがわかりません。県民にとって大きな問題であるはずですがマスコミで報道されないのはなぜなのでしょう。

匿名 さんのコメント...

知事の支援団体への補助金は守られます。安心してください。一般県民のことは知りません。
マスコミが報道しないのは、資料の内容が理解できないからです。