2016年8月25日木曜日

「わらしべ」のたいやきを食べてみた

 お盆の時期、猛暑のなか鳥羽駅で駅ボラをしていたわしらに、近鉄鳥羽駅1階にある わらしべ さんがたいやきを差し入れてくれました。
 この「わらしべ」、三重県玉城町に本店があって三重県南部を中心に11店を展開しているたいやき屋さんです。
 わらしべが急成長している理由は、三重県産小麦粉(あやひかり)を100%使用するなど素材を厳選しており、実際に食べてみておいしいということが一番の理由だとは思います。しかしまあ、正直なところ、今どき材料を県内産に「こだわって」いる食品メーカーや飲食店などありふれています。
 わらしべは、それだけではなく、食品検査機関に成分分析を依頼してその結果を公表しているとか、モンドセレクションにエントリーして製菓部門で銀賞を獲得しているとか、「あんなし」たいやき、プリンたいやき、お惣菜たいやき、といった数多くの商品ラインナップを誇っているとかの、言うなればアグレッシブな姿勢というか、チャレンジングな姿勢がお客さんを引き付けているのではないかと思います。
 駅ボラに差し入れてもらったたいやきは、夏季限定の「ひえひえたいやき」というもので、要するにつぶあんが入った普通のたいやきをカチコチに凍らせたもの。これを半溶かしの状態で食するのですが、適度にふやけた皮と、ジャッリっとした歯ごたえのアンコがマッチしてなかなか美味しかったです。(暑くてすぐに完食してしまったので写真を撮り忘れました。)


 で、まあ、お返しにちょっとは自腹で購入しようと、いろいろなたいやきを何枚か購入しました。



 中でも面白かった(おいしかった)のは、このカマンベールチーズ入りたいやきというものです。


 アンコに溶けたチーズの塩味がマッチして、より濃厚にうまみを感じました。これは珍しいと思うので、みなさまもぜひ。(ただ、季節限定品みたいですが。)

 ところで、平成21年に創業したというこの「わらしべ」。ホームページにも詳しく載っていますが、実は元々、ベアリング(自動車などの軸受けに使う金属部品)の製造メーカーでした。それを廃業して、まったく業界が異なるたいやき屋に転業したのです。

 わしは何年か前、わらしべの畑社長の講演会に行ったことがあります。その時の話では、ベアリングの仕事が決していやになったわけではないが、過剰なほど厳しい精度と品質が求められ、しかも加工賃は驚くほど低い ~さらに取引先の大企業からは毎年、数パーセントの値下げノルマが課される~ ベアリング製造は、コストを下げるために一日何万個、何十万個という数を生産しなくてはいけません。
 典型的な装置型産業であり、いったん数千万円で製造装置を更新すると、それを10年近く、365日24時間動かし続け、やっとペイできるほどの大変に厳しい業界だとのことです。
 経営者は気が休まる暇もない毎日で、ある時、ご家族が体調を崩され、また、リーマンショックで仕事が激減してしまったことから、今が潮時と判断され、廃業されたといったような内容でした。

 たいやきはまるで畑違いと思えるのですが、畑社長はこれまでの多くの町のたいやき屋が、逆に「装置産業でない」現状に気付きました。
 小さなたいやき屋は、ヤットコのおおきなやつみたいな「型」を使って一枚一枚手で焼いています。これだと一度にたくさんの注文が来てもさばききれません。
 しかし畑社長はエンジニアで、機械の設計も組み立ても自分でできます。大量の金型を使って、一度に何十枚も焼ける、しかも不慣れな人でも均一に焼けるたいやき機を自分で製造し、毎日のように改良して性能を向上させていきました。
 このため、わらしべでは注文を受けてから焼きたてのたいやきが大量に作れ、しかもオペレーターによって差が出ない高い品質の焼き加減と味を確保することができ、それによって、ますます大量のお客から注文が受けられ・・・という好循環を作っていきます。

 社長のお話では、最近はショッピングセンターへ出店しないかというオファーは多いものの、これからしばらくはイベントなどで出張して製造・販売するスタイルを充実させていきたい、ということでした。実際に、県内のいろんなイベントで、わらしべの出店を見つけることができます。

 というわけで、鳥羽に観光に来た皆さんは、ぜひ一度、近鉄鳥羽駅の国道側(東口の南階段下)にあるわらしべ鳥羽店にお立ち寄りください。

■たいやき わらしべ  http://taiyaki-warashibe.com/index.html

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