2016年9月24日土曜日

尾鷲商工会議所が日商・事業活動表彰を受賞

尾鷲商工会議所Facebookより
 日本商工会議所が毎年、全国の模範となる組織運営や先進的な事業活動を行った商工会議所を顕彰している「事業活動表彰」を、尾鷲商工会議所(伊藤整会頭)が受賞しました。
 全国で515ある商工会議所から今回受賞したのは7会議所とのことで、9月15日に開かれた第124回通常会員総会で表彰式が実施されました。
 受賞の内容は、平成24年度から尾鷲商工会議所が始めた「長期インターンシップ事業」に対してであり、これが商工会議所自身が学生(インターンシップ生)と受け入れ企業とのコーディネーター役を務めるという全国で初の方式による取り組みであって、尾鷲市内の企業には経営支援として、学生には地元(地域)就職を視野に入れたキャリア教育としての多面的な成果を上げていることが認められたとのことです。
 非常に名誉ある受賞だと思いますが、尾鷲商工会議所 長期実践型インターンシップ・プログラムのフェイスブックにニュースが提供されているのみで、わしが知る限りメジャーなマスコミでは報道されていないようなので、このブログにアップしておきます。


 尾鷲に限らず、日本の一般的な地方都市は産業の停滞に直面しています。農林水産業は長期衰退傾向に歯止めがかかりません。産業高度化のため工場誘致も盛んに行われましたが、その多くは組立工程の工場だったため人件費が安い海外に業務が流出しつつあります。主力産業であった建設業は政府の公共事業抑制政策によって、もはや地方に大きな恩恵はもたらさなくなりました。
 この現状への解決策の一つは、その地方・地域が持つ資源を活用して魅力ある商品(製品やサービス)にし、首都圏のような大きなマーケットに売り込んでいくことです。そのためには地域に根差す企業 ~その多くは中小企業、特に従業員が20人以下の小規模事業者です~ が積極的に新商品の開発や、新市場への進出といったイノベーションに取り組むことが必須となります。

 少なくない経営者は、今までの商売のやり方には限界があることに気付いています。何らかの新しいチャレンジをしないとますますじり貧になるとはわかっていても、往々にして社内にはそういったまったく新しいことにチャレンジできるような人材が不足しています。

 尾鷲商工会議所が目を付けたのは、これを長期インターンシップ事業によって解決できないかという点でした。
 1週間ほどの職業体験ではなく ~もちろん、そのような体験が無意味だとは言いませんが~、経営者の片腕としてマーケティングや商品開発といったビジネスを、最低でも1か月、可能なら3か月、半年といった長い期間をかけてガッツリと実地に体験するというのが、この長期インターンシップの眼目です。
 現代のように先行きが見えない時代、企業はとにかく新しいアイデアにチャレンジし、失敗したらまた別のチャレンジを行うというトライアンドエラーをこつこつ積み重ねるしか活路はありません。
 インターンシップだからこそ許される失敗もあるわけで、こうしたビジネス体験や新規プロジェクトの立ち上げに意欲がある学生を多く受け入れ、たくさんの企業がイノベーションへの動きを起こしていくことが、結局は地域の活力や、地域経済の活性化につながるでしょう。

 もちろん、これはすぐに結論が出る話ではありません。細く長く続けなくてはいけません。
 それと同時に、尾鷲でのインターンシップで何かを得た学生が、後に続く新しい人材を尾鷲に送り込むような、そして受け入れ企業のほうもインターンのメリットを他の経営者に伝え、受け入れ先を広げていくような、地域での「拡大再生産」のサイクルを作らなくてはなりません。
 尾鷲商工会議所の取り組みは大変素晴らしいと思いますが、会議所だけが頑張っても限界があるので、これを支える体制づくりがこれからの尾鷲の大きな課題になるのではないでしょうか。

 これは提案ですが、日本商工会議所も地方創生を本腰を入れて支援しているのなら、三村明夫会頭にもぜひ一度尾鷲に来ていただき、取り組みを実地に見てもらい、インターン生や受け入れ企業と意見交換できるような場を作ってはいかがでしょうか。

■尾鷲商工会議所   http://owasecci.com/

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