2016年10月11日火曜日

四日市梨のセミドライフルーツを食べてみた

 当たり前のことのように、巷で売られているドライフルーツとは、すべて果物を乾燥させて作られているものだと思っていました。干しブドウとか、干しマンゴーとか、フルーツを薄切りにして文字通り天日乾燥なり、機械乾燥なりさせているものだと信じ込んでいました。
 しかし、市販されている比較的安価な外国産のドライフルーツは、砂糖漬けにして乾燥させる「砂糖脱水」という方法であったり、油で揚げる脱水方法で製造されているものが多いとされ、むやみやたらにただただ甘いだけであったり、カロリーが高かったりして、健康志向という現代の消費者ニーズに必ずしも適合するものではなかったそうです。
 そのような中、砂糖を使わずフルーツの自然な甘さを生かすとともに、しっとりとした食感を残すセミドライタイプのドライフルーツを製造できる方法を、このたび三重県工業研究所が開発しました。(特許第5358772号「ドライフルーツ、及びその製造方法」)
 先日、この製法による四日市梨のセミドライフルーツを入手したのでレビューしてみます。

 わしが購入したのは、四日市市の萩梨園が販売しているセミドライフルーツで、梨の品種である「豊水」と「幸水」の2種類です。
 皿に出してみるとこんな感じ。


 まあ確かに、生果で豊水と幸水を食べ比べると、味や食感の微妙な違いは感じます。ただ、自分は豊水しか食べないとか、幸水以外はちょっとダメ・・・みたいに、梨を食べるときに品種にまでこだわる人はあまりいないような気はしますが。

 しかし、セミドライフルーツにすると、この2つはかなり違いが判ります。
 豊水は食感がわりとしっとりしていて、強い甘みと同時に、甘さの深みというのかうま味というのかが口に広がります。
 一方、幸水のほうは食べごたえがシャキシャキしていて、甘みは豊水に比べてそれほど強くありませんが、梨の香りを強く感じます。
 どちらがいいかは人の好みだと思いますが、わしは幸水のほうが気に入りました。

 三重県工業研究所によると、特許製法は要するに、ドライフルーツにしたい果物(またはその切片)に下準備としてマイク ロ波を一定時間以上照射し ~電子レンジで加熱するイメージ~ 、そのあとに熱風乾燥すると、外観や食感は残した品質の良いドライフルーツが、従来の製法よりも短時間で製造できるということです。中身としては単純に思えますが、具体的なワット数とか照射時間がノウハウになっているようです。
 この製法によると、ぶどうやリンゴといった今まであったフルーツに加え、梨や柿なども加工できるということで、梨も柿もともに三重県の特産品であるので、付加価値の高い加工製品としてや、ドライフルーツにした後にお菓子の原料に使ったり、といった二次製品への応用可能性も広まります。

 実際に、この製法によって、久居(ひさい。津市)や伊賀市などの梨農家がセミドライフルーツへ加工したものを販売したりしており、わしが購入した四日市梨のように四日市市産の梨でも取り組みが始まっているようです。
 ただ、萩梨園の商品に関してはネットで検索してもどこで販売しているのかなどの情報が得られないので、このしっとりした梨のセミドライフルーツを食べてみたい方は、三重県工業研究所の特許を利用して商品化されている山口県長門市にある津田農園の「20世紀梨のセミドライフルーツ」を購入してみてはいかがでしょうか。
 と言いながら、なぜ三重県の農家やメーカーが作ったものは市販されていないのだろう?

■三重県工業研究所  http://www.pref.mie.lg.jp/kougi/hp/index.htm

■JA三重中央 久居梨(ひさいなし)セミドライフルーツ
 (注)こちらは小売りではなく、ビジネスユースのようです。

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